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体制強化の動きが――神戸山口組VS五代目山健組“一騎打ち”

(C)週刊実話Web

10月20日、六代目山口組・五代目山健組で新人事が発表された。蜜岡伸貞・七代目健竜会会長が若中から「幹部」に昇格したのと同時に、その健竜会から5人の直系組長が山健組直参となったのである。

山下唯雄副会長(二代目野地組組長)と石掛勝副会長(竜仁会会長)、神宮司剛史副会長(二代目竜道会)が山健組舎弟となり、前田明範舎弟(七代目紀州連合会会長)が若中に就いた。

「昇格に伴い、複数人が組織名を変更しとる。六代目山口組傘下に入り、さらなる体制強化を始めたんと違うか」(ベテラン記者)

五代目山健組が所属した神戸山口組には、「離脱時に残留した山健組勢」が存在する。五代目山健組から処分を受けた直系組長もいるためか、六代目山口組は「拾うな」とする通達を出していた。しかし、その背景には、分裂終結に向かう戦略が隠されているという。

「神戸側の山健組に手を出すなというのは、五代目山健組を除く組織に出された話のようだ。『山健組の人間は山健組に戻す』との方針で、他組織が切り崩しを掛けるのをよしとしないのだろう。そうなれば、神戸山口組と五代目山健組の一騎打ちになりかねない。残っている組員たちには平和的な解決を呼び掛けていくと思われるが、山口組の分裂以降、組員の引き抜きを巡っては射殺事件まで起きているため、警察当局は警戒しているはずだ」(業界ジャーナリスト)

神戸側の組員を戻すということは、いわば五代目山健組の〝課題〟なのだ。

“帰参”したことで大きく変わった構図

一方の神戸山口組でも10月20日に兵庫県内で執行部会が行われたという。

「これまで山健組を名乗っていた直系組長たちが、井上組長の〝預かり〟になったいう噂が立ったんや。もともと四代目山健組組長やったから縁は深いが、どういう意図があるんか…」(前出・ベテラン記者)

その「意図」について、前出の業界ジャーナリストはこう推察する。

「五代目山健組の切り崩しを察したためではないか。神戸山口組として守りを固め、今後も闘っていく意志の表れとみている」

昨年7月に五代目山健組が神戸山口組から離脱し、約1年もの間、独立組織として活動を続けた中で、両者に表立ったトラブルは起きていない。しかし、その構図は五代目山健組が六代目山口組に〝帰参〟したことで、大きく変わった。

「明確な敵対関係が生まれた。神戸側からの離脱時、苦渋の決断の末に『親ではなく子を選んだ』という中田組長にとっても、五代目山健組がもとの勢力を取り戻すことは重要事項なのかもしれない」(同)

勾留中の中田組長に代わって、ナンバー2の物部浩久若頭が組織運営を担う。物部若頭率いる三代目妹尾組は武闘派集団として知られるだけに、今後の采配が注目されている。

「五代目山健組からは、分裂抗争によって複数の死者が出た。だからこそ、誰よりも終結を強く望んでいるのだろう。ただ、どうやって神戸側にアクションを仕掛けていくのか…」(同)

攻める六代目側と守りを固める神戸側の攻防戦に、緊張が高まっている。

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