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JRA重賞『秋華賞』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

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先週の毎日王冠は見事馬連&3連複両取りするも、配当がいかにも安くて儲からなかったなあ。

まあ、1、2、4番人気決着の本命サイドでは無理からぬところか。馬連&3連複とも本命のシュネルマイスターから厚目に買っていたとはいえ、よけいな馬券も買ってしまったことを反省したい。穴と狙ったサンレイポケット、トーラスジェミニ、ラストドラフトは轡(くつわ)を並べて掲示板にも乗らない始末なのだからお話にならない。〝時事ネタ馬券〟として、翌日はプロ野球ドラフト会議だから、と推奨したラストドラフトはトホホのペケ! また恥をかいてしまった。このドラフト中継、大の野球ファン、スワローズ・ファンのボクはライブで観ていた。わがスワローズは外れ1位とはいえ、法大の即戦力左腕、山下輝をゲット。良い補強になった、と思いたい。

それにしてもシュネルは強かった! 今年の3歳勢の層は厚い! と実感した。次走はマイルCS(11月21日)とのことだが、来春はドバイターフ(1800メートル)に挑戦との話も。いずれにしてもマイル~2000を主戦場とする超名馬の道を歩んでほしい。

さて、今週はGⅠに戻って、私の大好きな秋華賞なので力が入る。古くは20年以上前のファレノプシス、ナリタルナパークで馬連1万460円の万馬券ゲットが思い出される。近10年は馬連万馬券は出ておらず、高くても3千円台。それでも馬連中心にけっこう取っている記憶がある相性のいいレースなのだ。〝牝馬の鉄〟と呼んでくれ、ってなもんである。万馬券は3連複では5回出ているから、狙いはそっちなのだろう。そして、パンパカパ~ン、当コラムをやらせて頂いて1年を迎えるだけに〝1周年記念馬券〟として、今回は特に当てたい、と燃えるもの、期するものがある。

オークス馬を無視していいのか? いいのだ!

本命はやっぱりソダシか…。これまで信頼したり、しなかったりで、このアイドルホースちゃんには申し訳なかったのだが、前走の札幌記念で古馬たちを一蹴してみせたことで、素直に、参りました、と痛感した。これなら同年齢の牝馬に2000の距離で負ける可能性はかなり低いだろう。札幌記念をたたいての参戦は異例のローテだが、09年に名牝ブエナビスタが、札幌記念2着、秋華賞2着入線→3着降着の例があり、勝ち切ったソダシには問題ないはず。まさにここは「大人のソダシを見せちゃうぞ!」というところか。

問題は相手である。まずは、このレースに強いディープインパクト産駒の大将格アカイトリノムスメ(オークス2着)。前走ロースS組より最近は紫苑S組のほうが来ているので、1、2着のファインルージュ、スルーセブンシーズ。3着のミスフィガロはディープ産駒だが、馬体重が前走416キロと小柄なので嫌おう。ローズSからもアンドヴァラナウト、アールドヴォーヴルを騎手の魅力(福永、松山)で入れてみたい。一方、ユーバーレーベンは追い込み一手で阪神内回りが合うイメージが湧かず、ここは敢然と切ろう! オークス馬を無視していいのか? いいのだ!

〝映画関連馬券〟としては、ソダシが白馬ということで『白い馬』(52年)はいかが。『赤い風船』(56年)など〝映像の詩人〟と呼ばれたアルベール・ラモリス監督の初期の代表作だ。フランスの湿原に住む一頭の白い馬と少年との絆を瑞々しい映像で描いている。もう1本、ファインルージュから『ルージュ』(87年)も取り上げたい。半世紀前に心中した相手の生まれ変わりを探すため現世にやってきた美女を描く〝転生〟をテーマにしたゴースト・ストーリーで、ヒロインのアニタ・ムイが妖艶だった。製作は何とあのジャッキー・チェン! こういう映画も作りたかったんだなあ。

最終的な買い目はソダシからは厚目で勝負して、馬連&3連複④から①⑨⑩⑫⑭へ。馬連は念のためソダシが3着に落ちた場合も考え、縦目①⑨⑩⑫⑭も。馬連15点、3連複10点でいかがでしょう。

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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