(画像) Medvid.com / shutterstock
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拡大するブレークスルー感染と“冬の第6波”襲来への徹底対策

日本国内におけるワクチンの2回接種率が、10月4日に60%を超えた。新規感染者数も減少傾向にあることから、新型コロナ感染は安心と誰もが思っているに違いない。


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ところが、感染力の強いデルタ株ではワクチンを打っても、ブレークスルー感染が起きている。


「コロナウイルスのワクチンを2回接種し、2週間以上経過したのに感染が確認されるブレークスルー感染が、全国各地で報告されています。ワクチンを2回接種して、新型コロナに対する警戒心が低下していることから、当然、感染の機会は増えます。幸い、感染した本人は抗体があるため、無症状か軽症ですが、周辺に感染力のあるデルタ株を、飛沫・空気感染でうつしてしまうのが問題です」(公衆衛生が専門の医師で作家の外岡立人氏)


国立国際医療研究センターは今年7月から9月22日までに、全国各地の600を超える医療機関に入院した3400人あまりの新型コロナ患者のデータを調べ、ワクチン接種と症状の関連性を分析した。それによると、ワクチンを接種していなかった入院患者は2456人、1回接種654人、2回接種307人。2回接種後、2週間たってから症状が出て入院した、ブレークスルー感染と明確に分かる患者は54人だった。

よもや感染しているとは思わない…

高齢者のブレークスルー感染の場合、集中治療室で治療を受けた割合は未接種の人の8分の1、死亡した割合は3分の1と重症化リスクは極端に低かった。

「本人はワクチンを打ったし、症状もないことから、よもやコロナに感染しているとは思わないわけです。そのため、うっかり他人にうつしてしまう。それが怖いですね」(外岡氏)


では、ブレークスルー感染が、第6波のきっかけをつくってしまうのか。


「ワクチン接種率が12月までに70~80%になれば、第6波は来ないと思います。国では現在、3回目のワクチン、すなわちブースターワクチンを計画しています。来年早々、医療関係者、高齢者と順々にワクチンを投与するようです」(同)


拡大か収束か瀬戸際だ。