天下分け目の総選挙! 岸田自民「政権転落」~宏池会の呪縛~
天下分け目の衆院選は、10月31日投開票の日程が有力だ。
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自民党は新型コロナ対策の迷走で支持率急降下だった菅義偉氏から岸田文雄新首相に表紙を替え、イメージ一新で圧勝を狙うが、自民党内外からは岸田内閣を不安視する声が鳴りやまない。
「岸田新総裁誕生の第一声に愕然としたのは記者団から衆院選の数値目標を聞かれ、『与党で過半数』と答えたこと。自公で過半数の弱気さにあきれた」(自民党関係者)
自民党関係者の不安要因を詳しく解説しよう。衆院議員の定数は465議席。過半数は233議席。自民党の現有議席は275議席あり、単独過半数を維持している。連立を組む公明党は29議席。選挙に強い公明党が次の総選挙でも29議席を維持すると仮定するなら、岸田首相の言う「与党で過半数」は自民党だけで204議席獲得すればいい計算になる。つまり、自民党が70議席減の大敗を織り込み済みという恐るべき数字なのだ。
「実は、この70議席減は菅前首相時、8月の段階で自民党が衆院選を睨み極秘調査をして浮上した数字だ。そのため党内で一気に激しい〝菅―二階〟降ろしが始まり、岸田首相誕生となった。しかし、岸田政権は安倍晋三元首相、麻生太郎副総裁、甘利明幹事長の3Aが青写真を描いたもの。今後も3Aのゴーサインがないと動けない。組閣も党人事も、ほぼ3Aの思惑通りになった。岸田首相も、このままでは猛批判が起きると半ばあきらめの心境だ。だから弱気の『与党で過半数』発言となったのです。我々が恐れるのは岸田首相の予測をはるかに超えた場合。72議席以上減で政権交代することです。それに弾みをつける出来事が次々と起こりつつある」(同)
岸田政権の不安定要因の1つは、甘利幹事長だ。
「甘利氏といえば、過去の疑惑説明がなされないままだ」(全国紙社会部記者)
岸田内閣は“安倍操り”内閣
甘利疑惑とは、安倍政権で経済再生担当相だった2016年、『都市再生機構(UR)』の土地売却を巡り、業者からURとの補償交渉についての相談を受けた際、現金を受領した問題だ。甘利氏は計100万円、秘書が500万円を受領したことを認め大臣を辞任した。その後、甘利氏は国会に「睡眠障害で自宅療養が必要」との診断書を提出、通常国会閉会までの4カ月間を欠席した。市民から刑事告発を受けた東京地検特捜部は、甘利氏と元秘書2人を不起訴処分(嫌疑不十分)とした。
「甘利氏は大臣辞任と不起訴で終わった問題としているが、今後、再び国民の厳しい視線にさらされる可能性が高い」(同)
また、岸田政権の人事が3Aの色合いが濃いうえ、「特に安倍疑似政権」のニオいがプンプンすることに国民がうんざりしないかも争点になってくる。
「甘利氏は安倍・麻生氏の側近、麻生副総裁は安倍氏と親戚関係であり、高市早苗政調会長は安倍氏の子分、そして岸田派が死守するとしていた官房長官も細田派の松野博一元文科相となった。フタを開けてみれば、重要ポストは安倍人脈一色。まさに安倍操り内閣だ」(岸田派議員)
安倍元首相のアキレス腱である国有地払い下げ疑惑の森友学園問題に岸田首相が「再調査する」「いやしない」とブレているのも国民は不信感を抱いている。スタート時こそ、ご祝儀で一定の高支持率を受けているが、1カ月後の総選挙のころには一転、不人気に陥る可能性が高い。つまり、マイナス72議席以上も現実味を帯びてくるのだ。
選挙アナリストも「自民大物議員の落選が続出する」と予測する。
「横浜市長選で敗北した菅前首相の落選危機を筆頭に、自民大物議員の危ない選挙区はいくつもある」(同)
選挙アナリストによれば、野党各党が足並みを揃え、統一候補を送り込むことは脅威になるという。
“首相でない総裁”は宏池会の出身者…
「野党の過去の合算票は、自民党議員の得票を上回っている」(同)そういった激戦区は、れいわ新選組の山本太郎代表の出馬も予想される東京24区(安倍元首相最側近の萩生田光一経産相の選挙区)、同8区(石原伸晃元幹事長の選挙区)など約60選挙区に上るのだ。
選挙区事情で落選危機に陥ったケースもある。
「山口3区は自民党二階派の重鎮・河村建夫氏と岸田派の林芳正氏の鞍替えで保守分裂となり、野党候補が漁夫の利を得るかもしれない。静岡5区も二階派の推す細野豪志氏と岸田派・吉川赳氏が保守分裂で野党が議席をさらう可能性もある。香川1区は『なぜ君は総理大臣になれないのか』の映画で注目された野党の小川淳也氏が平井卓也前デジタル担当相とガチンコだが、小川氏の大健闘が予測される。立憲民主党などに言わせれば、河野首相なら野党統一でも歯が立たなかったが、岸田首相で勝ち目が出たと小躍りしている」(同)
自民党長老がこんな指摘をする。
「お公家集団と称され、池田勇人元首相にルーツを持つのが岸田派の宏池会だ。宏池会出身の首相は宮澤喜一氏以来、約30年ぶり。しかし、1993年の宮澤首相時、自民は政権を失い河野洋平氏が首相でない自民党総裁となった。2009年の谷垣禎一総裁もそう。自民党体制で首相でない総裁は、いずれも宏池会出身者だった。その意味で宏池会は呪われた派閥とも囁かれるだけに、岸田首相も下野総裁に逆戻りするかもしれない」
波乱の総選挙は1カ月を切った。
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