エンタメ

東北の最恐心霊スポットを巡る旅ロケ~原田龍二の『不思議な世界』

原田龍二
原田龍二 (C)週刊実話Web

僕のYouTubeチャンネル『ニンゲンTV』の企画で、山形県を訪れることになりました。東北で最恐と言われるスポット、『滝不動』が山形にあります。地元の人にとっては憩いの場ですが、かの宜保愛子さんがあまりのパワーの強さに行くのを断念したという逸話を持つ場所です。

魑魅魍魎や悪魔を降伏させる〝降魔師〟のAさんに現地のアテンドをお願いしたところ、OKとのこと。

ところが山形へ向かう数日前、Aさんに確認してもらうと、滝不動はなんと立入禁止になってしまっていました。山形行きは頓挫するかな…そう思っていましたが、Aさんから「滝不動の近辺は魔物だらけですし、他にも心霊スポットはあります」と言われ、決行することとなりました。

Aさんとは、東根市の郷土料理屋『梅ヶ枝清水(めがすず)』さんで待ち合わせ。ここは2年前、座敷わらしを探す企画で寄ったことのある店です。そのときも、お供え物の着物が風もないのに揺れたり、いろんな現象が起きていました。Aさん曰く、「『梅ヶ枝清水』にはこの地を守護する老人の霊がいる。その人をスルーするとまずい」。我々はAさんが指し示す方向へ向かって、「お邪魔しています。ご加護のほど、よろしくお願いします」と挨拶しました。次に移動しておこなったのは、穢れを落とす儀式。僕やスタッフの穢れを吸い込ませた紙で包んだ巻き藁を、日本刀で斬りました。

木の格子でふさがれたトンネル…

いよいよ、心霊スポットを巡る旅が始まります。最初に行ったのは旧関山トンネル。トンネルの入り口は木の格子で封鎖されているのですが、その目はとても粗い。人が入れないようにするというよりも、トンネルの中にいる霊が出られないようにしているのです。

トンネルを覗いたAさんは、「両サイドに膝を抱えた人たちがいる」と言いました。ここまで乗せてきてくれた老齢のドライバーが、「このトンネルでは何人も死んでいて、抜けた先には慰霊碑がある」と言います。しかし霊感のない僕には、何も感じられない。ただ、木の格子でふさがれたトンネルという絵面は、企画の一発目にふさわしい場所ではありました。

次に向かったのは、天童市にあるジャガラモガラという窪地。ここは姥捨て山だったと言われる場所で、下ると冷気を感じます。僕は普通に「涼しいな」なんて思っていましたが(笑)。

一通りロケをして車に戻ったところ、Aさんが「スタッフ陣用のタクシーの後部座席に、男の霊が乗っている」と僕に耳打ちしました。どこから乗ってきたのか、それとも誰かに憑いていたのかは分からない。運転手さんに説明しても理解してもらえないだろうし、祓うこともできないので、我々はそのまま次の目的地へ向かいました。目当ては、上山市の山頂にある新興宗教の跡地。Aさんのオススメスポットだけに、胸が高鳴ります――。(つづく)

原田龍二

1970年生まれ。ドラマやバラエティーで活躍する一方、芸能界きってのミステリー好きとして知られ、近著に『ミステリーチェイサー原田龍二の謎のいきものUMA大図鑑』がある。現在、『バラいろダンディ』(MX)で金曜MCを担当。YouTubeチャンネル『ニンゲンTV』を配信中。

あわせて読みたい