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コロナ禍でも国際旅客便が飛び続ける秘密~ニッポンを支える「隙間ビジネス」舞台裏

新型コロナでも旅客機が飛び続ける秘密は?
新型コロナでも旅客機が飛び続ける秘密は? (C)週刊実話Web

新型コロナ感染拡大の影響で、航空路線の多くが運休となる中、北米や中国便を中心に通常通りに飛んでいる国際旅客便もある。運休にならない理由は、旅客便には航空貨物を運ぶという役割もあるためだ。

「世界の航空貨物のうち約半分が貨物専用便で運ばれ、残り半分は旅客便の床下で運ばれている。もちろん、貨物専用便のほうが多くの貨物を運べますが、旅客便は便数が多いので、総量では五分になるのです」(航空評論家)

重い貨物だけで満杯にはできない理由

同じ大きさの旅客機と貨物機を貨物室の容積で比べると、貨物機は旅客機の約4倍の容積があり、圧倒的な輸送力があるように思える。しかし、そう話は単純ではない。

「いくら貨物機が4倍の大きさであるといっても、重い貨物だけで満杯にすることは通常できません。そんなことをしたら、貨物だけで最大離陸重量になり、燃料をほとんど積めなくなってしまうからです」(同)

旅客機は4分の1の貨物スペースしかないものの、旅客や手荷物がなければ、貨物スペースを重い貨物で満杯にすることもできる。われわれが思っている以上に、旅客便は航空貨物を運んでいるのだ。

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