「ポスト栗山監督」問題で揺れる日ハム…2023年新球場移転で思わぬ難航

明るい話題は、ドラフト1位ルーキー、伊藤大海投手の新人王争いと、眠れる大砲、清宮幸太郎内野手の本塁打王争い（二軍）だけ。北海道日本ハムファイターズが「2023年問題」で揺れている。来季、本当に稲葉篤紀新監督が、誕生するのだろうか…。

「普通に考えれば、稲葉新監督なんですよ。昨年オフ、契約満了となった栗山英樹監督を引き止めたのは、東京オリンピックが1年延期となり、稲葉氏の日本代表監督も自動的に任期が延長となったからです。栗山監督も1年で契約延長したはずなんです」（ベテラン記者）

ところが、だ。地元・北海道では別の情報も飛び交っている。

「新球場の23年お披露目に、新監督誕生も合わせる」というものだ。

チームは現在、最下位。来年は再建が主テーマとなる。勝利よりも育成を優先しなければならない場面もあり、新監督にそんな手垢をつけたくないという。もっと言えば、すべてのモヤモヤを完全払拭してから、新球場に移転したいわけだ。

1年限定のワンポイントがあるかも…

「中田翔の話はタブーですよ。報道規制がされたわけではありませんが、そういう雰囲気になっています。球団幹部があらためて謝罪しましたが、チームの士気を高めるまでにはいきませんでした」（前出の記者）

中田の守っていた一塁に定着したのは、プロ7年目の髙濱祐仁。4番は近藤健介。一塁は長距離打者のポジションであり、近藤は長打ではなく打率を稼ぐタイプだ。清宮が二軍で本塁打王争いを繰り広げても一軍からお呼びが掛からないところから察するに、来年の再建を託される監督の苦労は並大抵ではない。23年に賭けるのなら、栗山監督の続投も十分に考えられる。

「1年限定の、本当のワンポイントがあるかもしれません。小笠原道大ヘッド兼打撃コーチ、二軍監督も経験した荒木大輔投手コーチ、原田豊二軍監督など。在野には田中幸雄氏、白井一幸氏らのOBもいますが、球団の功労者に対し〝つなぎ役〟では失礼にあたります」（球界関係者）

稲葉ジャパンのヘッドコーチも務めた金子誠野手総合コーチに頼むのもアリかもしれない。しかし、露払い役はイヤだろう。となると、やはり栗山政権の延長か、あるいは稲葉新監督の前倒ししかない――。

清宮の二軍での打率は2割4厘（9月27日時点）。一発は出始めたが、来季の監督は苦労させられそうだ。