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ロッテ・鳥谷敬「戦力外」カウントダウン!? “1割バッター”試合で使い続けるワケ

千葉マリンスタジアム
千葉マリンスタジアム (C)週刊実話Web

今年の千葉ロッテは、一軍、二軍ともに強い。

9月21日時点で51年ぶりの優勝マジックこそ点灯していないが、近年例のない二軍との〝ダブル優勝〟も現実味を増してきた。しかし、そんなお祭りムードの中、1人だけ蚊帳の外に置かれた選手がいる。ベテランの鳥谷敬内野手だ。

鳥谷の二軍での打率成績は、同17日時点で1割4分3厘。通算2000本安打も達成したスターにしては、あまりに寂しい数字だ。

「3番三塁か、DHでスタメン出場しています。攻守交代時に軽快なフットワークも披露し、肉体的な衰えは感じられません」(スポーツライター・飯山満氏)

移籍して実質2年目の今季、鳥谷は開幕一軍入りを勝ち取った。内野手に故障者が多かったこと、また中堅クラスもオープン戦での打撃成績が上がらず、経験豊富なベテランへの期待は高まっていた。

「古巣・阪神との交流戦で代打出場し(5月25日)、チームの逆転勝利に貢献しました」(在阪記者)

阪神ファンも鳥谷のヒットには拍手を送っていた。

しかし、7月6日に登録を抹消。以後、二軍の3番バッターとして出場を続けているが、一軍再昇格の話は一切出ていない。

指導者として残ってほしいと思うからこそ…

「練習態度はいたってマジメ。二軍戦の試合前と後の両方で自主練習をしています。移籍してからは自分から若手にも声をかけ、アドバイスを送るようになりました」(球界関係者)

鳥谷を慕うロッテ選手は多い。当然、その評判はフロント幹部にも届いており、「将来の指導者候補、引退後は阪神に帰還せず、このまま残ってほしい」との声も聞かれた。

「井口資仁監督を支えているコーチスタッフは、ソフトバンク出身者が多い。ロッテ一筋で現役を終えたOBもいますが、ヘッドは元阪神の今岡真訪コーチです。『鷹』だけではなく『虎』のエッセンスも加わっていくのでは」(前出・関係者)

とはいうものの、鳥谷に戦力外を通達するのは、並大抵のことではない。古巣・阪神はその言葉の選択を間違え、チーム功労者のプライドを傷つけてしまった。

「指導者として残ってほしいと思うからこそ、1割バッターを試合で使い続けているのではないか。一軍は優勝争いの真っただ中。『思い出作り』での一軍昇格はできないでしょう」(同)

チームの優勝よりも、鳥谷の〝現役カウントダウン〟が先行しているようだ。

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