アウトロー

六代目山口組に急展開! 五代目山健組“復帰計画”の裏側

(C)週刊実話Web

「近々、結論が出るいう噂が回っとるのは、内部で話を煮詰めとるからちゃうか」(関西の組織関係者)

今、ヤクザ業界内では五代目山健組(中田浩司組長)の動向が注目されている。六代目山口組(司忍組長)への復帰説が、まことしやかに囁かれているからだ。

7月に浮上したこの噂は、8月26日、双方の最高幹部が顔を合わせた事実が判明すると、さらに加熱。〝重大発表〟を控えているともいわれ、一時は復帰濃厚との見方までされた。

「六代目山口組からは森尾卯太男本部長(大同会会長=鳥取)と秋良東力若頭補佐(秋良連合会会長=大阪浪速)、五代目山健組からは福富均舎弟頭(福富組組長=大阪中央)と中村啓一若頭補佐(二代目南進会会長=岡山)が代表で出席したそうや。敵対関係にないとはいえ、席を持ったのは意外やった。趣旨は復帰に関する内容やったと思うで。そもそも、六代目側は五代目山健組が神戸山口組(井上邦雄組長)を脱退した直後に、『手を出すな』いう通達を回しとったから、当初から復帰させる計画を練っていたのかもしれん」(同)

昨年7月に五代目山健組が脱退した際と、今年7月に五代目山健組傘下組織から移籍の噂があったタイミング、さらに今回、双方の最高幹部が会合を持った3日後に、六代目側は「五代目山健組への組員引き抜き、トラブルは厳禁」とする通達を傘下組織に出していた。

「背景には、五代目山口組組長(渡辺芳則組長)を輩出した名門の五代目山健組を、〝温存〟する意図があったんやろ。神戸側にやったような激しい切り崩しは、組織の弱体化を招きかねんからな。復帰するにあたって、一本でまとまっていてもらわな、いかんいう考えやったんやろ」(同)

当の五代目山健組では、9月5日付で新人事が発表された。西川良男・六代目健竜会会長の死後、約3カ月にわたって空席だった若頭のポストに、本部長の物部浩久・三代目妹尾組組長(岡山)が就任したのだ。

新体制が意味するものとは?

「物部組長は武闘派で知られ、五代目山健組内での人気も高い。何より、妹尾組は多くの組員を抱えとるで。神戸山口組から脱退するきっかけになったいう井上組長への直談判の席には、物部組長もおったから、中田組長が決断を下すのに大きな影響を与えたはずや。留守が続く中田組長に代わって、今後、ナンバー2の物部組長が采配を振るうことになる。六代目山口組への復帰の噂が流れる中で、この人事が何を意味するか…やな」(ベテラン記者)

物部組長の若頭就任と同時に、昇格人事なども発表され、体制が再編された。

「幹部」だった田中純一・二代目中川連合会会長(福岡)と松森治・三代目宮鉄組組長(兵庫神戸)、岡田渉・二代目武神会会長(兵庫姫路)が新たに若頭補佐に就任。さらに、若中だった中西章泰・四代目今倉組組長(兵庫神戸)と村中正也・三代目晃心会会長(兵庫加古川)、藤本淳蒔・藤本組組長(大阪)が「幹部」に昇格。これで新執行部体制の「幹部」は山本實・二代目橘会会長(岡山)と、高倉重典・三代目松藤組組長(愛知)を含め5人となった。また、慶弔委員長の池田真吾・池田会会長(兵庫神戸)が舎弟に直ったのである。

「今回、昇格した6人のうち3人が、中田五代目体制で直参に上がった人物だ。藤本幹部は、五代目山健組が神戸山口組を脱退して以降、所属する三代目臥龍会が神戸側に残留したにもかかわらず、自身は五代目山健組に付いていき直参に昇格した経緯がある。いずれの直系組長も、中田組長への忠誠心は強いだろう」(業界ジャーナリスト)

新若頭体制については、こう分析する。

「亡き西川若頭は、中田組長と同じ和歌山県御坊市の出身で、地元の先輩後輩という長い付き合いがあった。結論ありきで賛否を問うスタイルだったからこそ、中田組長の不在中でも強い統率力を発揮してきたのだろう。神戸山口組からの脱退も、西川若頭の意見が決定打になったはずだ。

一転して敵対関係になる可能性も…

一方の物部若頭は、皆の意見をまとめてから結論を出すタイプのようだ。実際、五代目山健組内では六代目山口組への復帰について、それぞれの意向を確認することもあったと聞く。2人とも中田組長が示す『若い衆は宝』という方針に則って、組織内の声に耳を傾ける点は共通している」(同)

五代目山健組の復帰が現実のものとなれば、分裂終結を目指す六代目山口組はまた一歩、駒を進めた格好になる。しかし、業界内では疑問の声も上がっている。

「そもそも中田組長自身が承諾しないことには、実現できない。三代目弘道会(竹内照明会長=愛知)系組員への銃撃事件で実行犯とされ、その公判もまだ始まっていない中で、六代目側に戻るという可能性が囁かれていること自体に違和感がある。ただ、戻らないとなれば六代目側の姿勢も変わってくるだろう」(他団体関係者)

中田組長が実行犯として逮捕、起訴された銃撃事件は、五代目山健組が神戸山口組傘下だった当時に、與則和若頭が弘道会の野内正博若頭率いる野内組系組員によって、刺された事件への報復とみられた。神戸側を脱退して以降、六代目側との衝突は起きていないが、それは復帰の可能性を秘めていたからだという。

「最終的に六代目側の思う形にならなかった場合は、一転して敵対関係になる。シノギのトラブルのみならず、分裂抗争とは別の衝突も起きかねない」(同)

また、神戸山口組から脱退し、独立団体となって活動しているのは池田組(池田孝志組長=岡山)も同様で、六代目山口組は池田組に対しても何らかの戦略を練っていると思われる。

「山口組分裂の翌年に池田組の髙木昇若頭が射殺され、昨年には前谷祐一郎若頭も銃撃されとる。六代目側が〝プレッシャー〟を掛け続けてきただけに、警察は今も警戒しとるようや」(前出・関西の組織関係者)

五代目山健組復帰説に揺れる渦中で、9月1日、六代目山口組が通達を出した。「公共の場での揉め事は厳禁」とする内容で、その真意が取り沙汰されたのだ。

「一般社会への影響を考慮したのではないか。ただ、これまでにも複数回、通達されているため、必ずしも抗争事件が起きないとはいえないが」(他団体幹部)

9月6日には、五代目山健組が執行部会を開催。内容は定かではないが、脱退当初から「全員で親分の帰りを待つ」との方針を掲げており、その五代目山健組が出す結論は分裂抗争にも影響を与えそうだ。

あわせて読みたい