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ラーメン屋さん“大苦境”を尻目にカップ麺が大幅に売り上げアップ!

新型コロナウイルスの感染拡大でカップ麺や袋麺が大人気
新型コロナウイルスの感染拡大でカップ麺や袋麺が大人気 (C)週刊実話Web

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、ラーメン店が苦境に立たされている。帝国データバンクの調べによると、今年1月~9月におけるラーメン店の倒産は34件発生しており、このままのペースで推移すれば、過去20年で最多を更新する可能性がある。

「ラーメン店は回転率をいかに上げられるかが重要です。コロナ対策で座席数を減らせば、当然ながら売り上げは下がります」(フードライター)

他の飲食店のようにデリバリーやテイクアウトは、麺がのびてしまうため需要がほとんどないという。人件費や家賃、食材ロスなどが重荷となり、小規模のラーメン店は閉店を余儀なくされている。

一方、同じラーメンでも、即席の袋麺やカップ麺は、巣ごもり需要で売り上げが伸びている。

『カップヌードル』も『チャルメラ』も絶好調

今年4月~6月期の国内即席麺事業の売上高を比較すると、最大手の日清食品ホールディングスは、前年同期比10.3%増の約591億円を計上。カップ麺では『カップヌードル 味噌』『明星 一平ちゃん夜店の焼そば』が好調。袋麺では『チキンラーメン』や『日清ラ王』シリーズ、『明星チャルメラ』シリーズの販売が好調で、業績を押し上げた。

また、東洋水産の売上高は約309億円で、前年同期比5.4%の増加。同社の主力商品である袋麺『マルちゃん正麺』シリーズの販売増が業績に寄与した。九州で知名度が高いマルタイも売上高は約25億円で、利益は約7倍に急伸。主力商品『棒ラーメン』の売上高が、前年同期比60%超と大幅な伸びを見せている。

「学校の休校や在宅勤務の普及が、売り上げ増の理由です」(食品メーカー)

同じラーメンでも対照的な業況になるとは、何とも皮肉な話である。

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