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工藤会(五代目工藤會)野村悟総裁に死刑判決!2019年本誌独占掲載の「獄中手記」②新左翼・過激派の自伝に共感も

工藤會・野村悟総裁 (C)週刊実話 無断転載禁止 
工藤會・野村悟総裁 (C)週刊実話 無断転載禁止

私の毎日は、とてもシンプルである。

懲役であれば工場での刑務作業に従事することになるが、未決囚なので作業につかなくてもよい。「請願作業」といって、未決囚でも希望すれば刑務作業に準じた仕事もできるはずだが、ヤクザに限らず希望する者はまずいない。

現在は接見禁止処分を受けていても、外部から差し入れを受け取ることは可能で、自費で弁当や菓子、飲み物などを買うこともできる。コンビニで売っているような弁当よりも、拘置所の麦飯の食事で十分だし、菓子などは食べない。野菜ジュースは毎日1本ずつ差し入れてもらっている。

正直、差し入れはありがたい。ポケットティッシュ一つでも、差し入れ票に「北九州市小倉北区 ○○」などと下手くそな字で名前があると、「ああ、元気でやっておるな」と安心するものである。

そして、もう一つの楽しみは読書である。

週刊誌や月刊誌などの雑誌や旅行ガイドブック、漫画、小説などが中心だ。「たまには変わった本が読みたい」と弁護人に相談したら、新左翼・過激派の指導者だった荒岱介氏の自伝をもらったことがあった。

盃を交わす時に、皇祖神である「天照皇大神」などの軸を掛けるヤクザは、天皇制に反対している左翼の思想は基本的には受け入れられない。だが、荒氏が獄中でハンストなどの抵抗をしながらも家族のことを考えていることを知り、これには共感もした。すでに荒氏は鬼籍の人だという。

一方で、笑い話もある。いつもエロ漫画ばかり差し入れてくる者がいるので、弁護人を通じて「いい加減にしろ。オレの年も考えろ。こっちはいいジイさんだぞ。毎日毎日エロ漫画ばかり読めるか!」と伝えたのである。

あの工藤會の野村は、獄中でエロ漫画ばかり読んでいる――他人からすればおもしろい話かもしれないが、正直飽きるし、ちょっとカッコ悪くもある。だが、その伝言は間違って伝わってしまったらしい。

総裁には漫画の差し入れは禁止

「総裁は、『もうエロ漫画は差し入れるな』と言っている」という話が、いつの間にか「総裁には漫画の差し入れは禁止」になってしまったらしいのだ。

ある者が「総裁は『ゴルゴ13』が大好きだと聞いていたのに…」と、しょんぼりしていたと弁護人から聞いて、苦笑するしかなかった。その男は『ゴルゴ13』のデューク東郷の大ファンで、コスプレのような格好までしていたからだ。

その後は漫画の差し入れは「解禁」となり、私はありがたく読んでいた。ただし、現在は弁護人を通じた差し入れ以外は許されていない。

別の裁判で、ある関係者に差し入れられた小説が「口止めや復讐を示唆している」として、検察官が差し入れ禁止を求めたからだ。差し入れられた小説から、何かのメッセージを読み取るようなセンスのいい若い者が、うちに何人おるのかはわからないが…。とにかく、そういうことであった。

制限された中でもおもしろい本を読んできたので、読書については、また改めて書きたい。

工藤會・野村悟総裁「獄中手記」③に続く

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