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太陽光発電テクノシステム巨額詐欺事件の片棒を担いだ政治家と“闇紳士”

(画像) ShotPrime Studio / Shutterstock

東京地検特捜部が8月4日、貸金業法違反容疑の関係先として、公明党の2人の衆院議員の議員会館事務所や、遠山清彦前衆院議員が代表を務める会社などを家宅捜索した。

「これらの事件は、横浜市の太陽光発電関連会社『テクノシステム』の巨額詐欺に絡む捜査で浮上した。テクノ社の元顧問ら2人が、遠山氏の政策秘書らに、日本政策金融公庫の担当者を紹介するよう依頼した疑いが持たれている。5月に詐欺容疑で逮捕されたテクノ社社長の生田尚之被告は、遠山氏と昵懇の仲でしたから」(捜査関係者)

遠山氏は、緊急事態宣言下にもかかわらず、深夜の銀座クラブ豪遊が発覚し、2月に議員を辞職したことも記憶に新しいが、テクノ社は同氏の選挙地盤だった九州で太陽光発電を展開。2017年には遠山氏が代表を務めた公明党衆議院比例区九州第2総支部に、会社名義で100万円の政治献金をしている。

幹部社員の前で「遠山は役に立つ」

「生田被告は、遠山氏から政府系金融機関を紹介してもらっており、『遠山は役に立つ』と幹部社員の前で吹聴していました」(レストラン事業部元社員)

特捜部は、元顧問ら2人が、テクノ社を含めた多数の企業などの融資に携わったとみて、関係先を調べている。

「元顧問は金融ブローカーのM、そしてHとウワサされています。Hは反原発運動を推進する小泉純一郎元総理に接近し、生田被告を紹介。『金融機関から資金を調達するときは、小泉とのツーショット写真を見せろ』と指南したんです」(事件ライター)

Hは再生可能エネルギー開発I社の代表も務めているが、同社は北海道石狩湾に140基、鹿児島県吹上浜沖に102基の風車を建てる「洋上風力発電」を計画している。

「世界最大といわれるイギリスの風車は87基ですから、数千億円規模の国家的プロジェクトになる。どこから莫大な資金を集めてくるのか? 謎だらけです」(政策アナリスト)

テクノ社の巨額詐欺事件には、エコを通じて多くの政治家が関わっているだけに闇が深い。特捜部の捜査の行方に注目したい。

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