新型コロナウイルスの変異株で、南米ペルーを中心に猛威を振るう「ラムダ株」が、日本に上陸していた。7月20日、ペルーに滞在歴がある30代の女性が羽田空港に到着した際、新型コロナの陽性が判明し、解析の結果、8月6日にラムダ株であることが分かった。
「ラムダ株は感染力や重症化リスクが高い上、ワクチンの効力を低下させる最凶の変異ウイルスとして、全世界で警戒感が強まっている」(厚労省担当記者)
公衆衛生が専門の医師で、作家の外岡立人氏が言う。
「WHO(世界保健機関)によると、ラムダ株は昨年8月に南米ペルーで初めて報告され、周辺のチリやエクアドルなどに広がっている。一方、昨年10月にインドで報告されたデルタ株は『懸念される変異株』に位置付けられ、あっという間に全世界に広がった。感染力という点ではデルタ株が一番です。デルタ株もラムダ株も、ワクチン効果が低下する可能性がある」
感染は制御不能ではない!
東京五輪の代償なのか、国内では感染爆発が起きてしまった。しかし、いまだに全国紙は菅政権の責任を問うことなく、「感染・制御不能」「医療・機能不全」「自分で身守る段階」という見出しが躍った。
「日本人は死ぬしかない、生きたいなら防空壕を掘れ、という内容にも通じる言葉です。しかし、私に言わせれば、感染は制御不能ではありません。さまざまなところで五輪誘発の感染拡大が起きている。必要なのは自粛ではなく、完全なロックダウン(都市封鎖)を実施することです。そして、デルタ株への対策を強力に推し進めることが、新たな変異株対策にもつながります」(外岡氏)
外岡氏は感染拡大が著しい地域として、北海道、宮城、石川、沖縄県を挙げ、とりわけ「札幌などはロックダウンが必要」と主張する。
「コロナは感染力を強めるが、次第に病原性が低下して、通常の感冒ウイルスと同質になるという専門家の見方もあります」(コロナ担当記者)
今が最悪であってほしい。
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