社会

小田急線無差別刺傷事件…困窮した36歳男の“無差別逆恨み”人生

(画像) Cookie Studio / shutterstock

「幸せそうな勝ち組の女性を殺したかった」

東京都世田谷区を走行していた小田急線の車内で、複数の乗客に切りつけ、殺人未遂容疑で逮捕された神奈川県川崎市の職業不詳、対馬悠介容疑者(36)は、警視庁の調べにこう供述したという。

事件は8月6日午後8時半ごろ、藤沢発新宿行き快速急行の成城学園前と祖師ヶ谷大蔵間で起きた。対馬容疑者は登戸駅(川崎市多摩区)から6号車に乗車。持っていたトートバッグから牛刀を取り出し、隣の7号車の座席に座っていた20歳の女子大生の胸を刺し、重傷を負わせた。

さらに、逃げ惑う周囲の乗客たちにも切りかかり、20~50歳の男女9人に怪我を負わせ、その後、8号車に移動すると床にサラダ油1本をまき、火をつけようとしたという。

「うまく着火しなかったことで、対馬容疑者は自ら非常用ドアコックを使って逃走。4キロ離れた高井戸のコンビニで身柄を確保されました」(捜査関係者)

無差別大量殺人に異常な関心

対馬容疑者は青森県五所川原市出身。小学校低学年のときに両親が離婚し、3歳年下の弟とともに母親に引き取られ、世田谷区に移住。中央大学理工学部に入学したが、留年した後に退学している。

「学生時代は明るい性格でした。中退後は職を転々としながら、繁華街でナンパをしていました」(学生時代の知人)

30歳を前に生活が困窮したことで、対馬容疑者は孤立を深めたとみられる。

「出会い系で知り合った女性に見下されたり、デートしても途中で断られたりしたことで、女性を殺そうという感情が芽生えたようです」(前出・捜査関係者)

対馬容疑者は数年前から、無差別大量殺人に異常な関心を抱いており、警察はさらなる捜査を進めている。

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