木村拓哉『教場』グランプリ受賞に“驚きと納得”それぞれの声

今年の1月に放送された木村拓哉主演の特番ドラマ『教場』(フジテレビ系)が先ごろ、「東京ドラマアウォード2020」グランプリに選ばれた。連続ドラマ部門は『いだてん』(NHK)。『教場』は単発部門での受賞だ。

「『教場』は2夜連続で放送され、1月4日が平均視聴率15.3%、5日が15.0%でした。2夜連続の長尺物で続けて15%以上だったのですから『さすがキムタク』の声が上がりましたね。でも正直、賞を受けるほどの秀作だったかというと、疑問ではあります。確かに放送後、すぐ視聴率が発表され、話題になりましたが、それだけのこと。ドラマチックだとか、ストーリー性がまるでなかったですから…」(スポーツ紙記者)

木村演じる風間公親は、神奈川県警察学校教官だ。階級は警部補。かつては刑事部捜査一課の刑事だっだが、捜査中に右目を失明する事故に遭い、義眼を装着している。病気休職した同僚の代わりに代理教官を務めるという設定だ。

「同僚の病気療養のため、風間はあくまで代理。ところが入ったばかりの訓練生(身分は警官)に対して笑うことはおろか、距離を置いて職務以外はほとんど声も掛けない。常にブスッとして指導らしい指導もしない。まさに〝鬼教官〟なのです」(同・記者)

木村拓哉“キムタク演技”の最高傑作!?

木村演じる風間は「警察学校は、警察官として適正のない者をふるいにかける場」という信念を持ち、容赦なく退校届を突き付ける冷徹な人物。

「画面を見ていると、まさに木村。ニコリともせず、隻眼とはいえほとんど目に表情もない。視聴者はみな思ったはずです。つまり〝木村得意の棒演技〟だということ。笑うことなくブスッとしている。あとは訓練生に向かって『退校届を書け』ですからね。これほどのワンパターン演技ができる俳優は、日本広しといえど木村だけでしょう」(テレビ雑誌編集者)

最終的には多くの訓練生が卒業していく。そして、最後は敬礼して涙もない別れ。

「木村はこれまでも、フテッた役や投げやり的な役が定番ですが、この『教場』は、それらを上回る〝秀作〟でしょう。ただの無表情、もしくは苦り切った顔で文句しか言わない。木村の〝能力〟を見せつけた『最高傑作』だと思います」(同・編集者)

一流の〝棒俳優〟なんて聞いたことがないが、ある意味でグランプリ受賞は当然かもしれない。