ここまでは予言者たちの言葉を紹介してきたが、「未来人」たちの話も実に興味深い。
2014年に5ch(元2ch)のオカルト板に立てられた、あるスレッド。それは、人の選択によって未来がいくつも〝分岐〟され、その数だけ世界が並行するパラレルワールドについて書かれたものだった。
スレ主は「東京オリンピックが開催される前に年号が変わる」などと予言。それも法的な理由(天皇の崩御)ではない、という点までほのめかしていたのだ。
年号が変わった翌年に、コロナが全世界で大流行したことも〝分岐〟の一つだと推測される。
未来はいかようにも変えることができる
また、1998年生まれで、2036年からタイムトラベルしてきたと名乗るジョン・タイターは、2000年11月から4カ月間、掲示板に近未来に起こる出来事を書き込んだ。
そのリアリティーあふれる書き込みは大いに話題になったが、その中身は当たっていても時間軸がズレていることが多く、的中率は高くない。
例えば「オリンピックは2004年のアテネ大会が最後で、以降は世界的な政情不安や第三次世界大戦(2015年)を経て、2040年にやっと再開される予定である」など。
それでもあえて取り上げたのは、書籍の中に登場するジョンの母のコメントに、大きな希望が見えるからである。ジョンの母は、「誰かと誰かが出会うことによって、歴史は常に変わっていく」と言っている。これこそがまさに〝分岐〟であり、我々の歴史や未来はいかようにも変えることができるのだ。だから、2000年に見たタイターの未来ビジョンは外れたのではないか。
史上最も有名なノストラダムス以前より、さまざまな予言が出回ってきた。予言者や未来人を非科学的と決めつける前に、改めて考えてほしい。それらは、いたずらに恐怖を煽るものばかりではなかったはずだ。
「予言=我々に対する警告」と捉えれば、暗い未来や〝終末〟は避けられるのではないだろうか。
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