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夏場も「こむら返り」に注意〜『痛みの悩み相談室』(監修/井尻慎一郎先生)

夏場も「こむら返り」に注意〜『痛みの悩み相談室』(監修/井尻慎一郎先生) 
『痛みの悩み相談室』 (C)週刊実話Web

ふくらはぎの筋肉が痙攣して異常に収縮する「こむら返り」は、糖尿病や透析、坐骨神経痛などの病気や激しい運動に関係することはありますが、発症の原因は明らかになっていません。

このこむら返りは、寒い冬に起こりやすいと思われがちですが、夏にも起こりやすく、熱中症のサインでもあるので、猛暑の日は特に注意が必要です。

今年の夏の高校野球予選の試合で、多くの選手が例年以上にこむら返りになっているとの報道がありました。コロナウイルスのために、暑い屋外での練習に慣れていないことが原因だと説明されていました。

夏場は汗をたくさんかくので、脱水状態になって電解質のバランスが悪くなりがちです。また、暑い外には出ないようにして、エアコンが効いた部屋にこもりがちで、脚が冷えて筋肉の柔軟性が低下しやすくなります。水分、特に電解質を含んだ麦茶やスポーツ飲料などをこまめに摂り、エアコンの温度を下げすぎないように気をつけましょう。

湿布を貼っておくのも対策の1つ

こむら返りの予防には、体操やストレッチがお勧めです。睡眠中や夜明け前に起こりやすい方は、就寝前に、足首などを動かして軽いストレッチをしてください。あらかじめ湿布を貼っておくのも対策の1つです。薬剤治療としては、漢方薬の芍薬甘草湯が代表的です。服用してすぐに効きますが、これは頓服タイプの珍しい漢方薬で連続して服用すると副作用を起こすことがあるので注意してください。

監修/井尻慎一郎先生
井尻整形外科院長。医学博士。著書・監修書に『痛いところから分かる 骨・関節・神経の逆引診断事典』(創元社)、『筋肉のからくり 動かし方を変えるだけでコリと激痛が消える!』(宝島社)などがあるほか、論文、講演、テレビ出演などで活躍中。井尻整形外科HPは下記。
https://ijiri.jp

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