東京五輪女子競泳の大橋悠依選手が400メートル個人メドレーに続き、200メートル同種目でも金メダルを獲得した。
「400メートルでの決勝を終え、その3日後が200メートル決勝というスケジュールでした」(協会詰め記者)
2個目の金メダルを獲得するため、大橋はその3日間、スマホの電源を切る作戦に出た。
「滋賀出身の大橋は北島康介を育てた平井伯昌コーチにスカウトされ、東洋大学に進学。『大学4年間では結果を出せないかもしれないが、必ずトップスイマーになれる』と説得され、上京を決意したそうです」(同・記者)
大橋は平井コーチに言われたように、遅咲きの選手だった。前回のリオ大会では、選考レースであと一歩及ばず、3位となって代表2枠を逃している。
その後、平井コーチの眼力が証明されていくのだが、五輪の強化指定選手から外された時期もあった。しかし、大橋は「辞めたい」と口にしながらも、そのたびに踏みとどまって再挑戦を重ねてきた。
失敗を繰り返さないため電源を切った!
「スマホの電源を切ると決めたのは、国際大会でメダルを獲得すると、友人や関係者から祝福メッセージが大量に寄せられるからです。五輪でメダルを獲ると、だいたい400通くらいメールやラインが来るらしいですからね」(水泳関係者)
これまで大橋は、謝意を伝えなければとせっせと返信していた。しかし、そんな義理堅さが災いし、過去の国際大会では2種目の競技に出たとき、「スマホ操作のし過ぎで腕が重い」と感じたこともあった。その失敗を繰り返さないため、あえて電源を切ったのだ。
「陸上短距離の桐生祥秀とは同郷で、東洋大では同級生。在学中は桐生の方が有名でしたが、これで肩を並べました」(同・関係者)
競泳日本女子初の2冠達成後、大橋は大量の祝福メールに驚いていたという。返信も大変そうだが、競技が終わったら問題はない。
ともあれ大橋の作戦は、食事中もスマホをいじって返事もしない娘を持つお父さんにとって、共感できる話に違いない。
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