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“最後の陰陽師” 橋本京明さんと対談~原田龍二の『不思議な世界』

原田龍二
原田龍二 (C)週刊実話Web 

今年、僕は「最後の陰陽師」と言われる橋本京明さんと対談しました。有名な陰陽師・安倍晴明の話がたくさん作品化されているので、この肩書はみなさんも聞き慣れた言葉だと思います。安倍晴明は平安時代の陰陽師でしたが、当時どんな存在だったのかというと、国家公務員的な感じだったようです。国のお抱えの立場で時代の権力者に風水的見地から助言をしたり、四柱推命などの占星術を学問として研究していたと言われています。

僕はYouTubeなどで橋本さんの存在を知り、会ってみたいと思っていました。霊能捜査や心霊写真の鑑定を行う姿を見ると、画面越しでも「これは嘘っぱちではないな」と思えるのです。橋本さんの言動がもしお芝居だったら、すごい役者になれるレベルです。僕は動画から、「〝最後の陰陽師〟と名乗るだけあるな」と説得力を感じました。陰陽師は今も何人かいるようですが、一番若いという意味で、彼は「最後の陰陽師」と名乗っているのだと思います。その陰陽師との邂逅が、実現したのです。

橋本さんは対談で、「原田さんの左肩後ろに、中年の男性が立っています。サスペンダーにシルクハットのような帽子をかぶり、丸メガネをかけています。顔が濃くて、眉がつながっているようですね」とおっしゃっていました。その特徴は、僕の父方の祖父とほぼ合致します。父の話は、誰かにしたかもしれません。しかし祖父の話は、他人に話した記憶がない――。

いいものも悪いものも“石”には入り込みやすい

「〝たばこがほしい〟と言っています」と橋本さんから伝えられて思い出した祖父のイメージは、まさにたばことコーヒー。それを言い当てること自体、橋本さんには見えているのだと、僕は確信しました。

対談後も頻繁にやりとりをしていて、事務所へ遊びに行かせてもらい、2人きりでお話ししたこともあります。橋本さんは普段、依頼を受けて一般家庭の霊障の原因を探ったり、アドバイスをして除霊をしたりしています。たとえば以前彼が訪れた家は、誰かしらずっと病気をしていました。しかもどの医者に行っても、「原因が分からない」と言われる。「これは霊障に違いない」と調べてみると、埋められた井戸があったそうです。ご家族に聞くと、お祀りすることなく、埋めてしまっていたそうな。そのせいで災いを呼び込み、霊障が起きていたようです。井戸を埋める場合は、きちんとお祀りしてからじゃないと、危ないのだとか。

また橋本さんは、以前からよく「石は、本来は怖いものです」と話していました。みなさんも子どものころ、河原にあった石を家へ持ち帰ったことはありませんか? それ、とても危険な行為なんです。いいものも悪いものも、石には入り込みやすいのだそう。実は僕も、とある気になる石を持っています。橋本さんにこの石を視てもらおう、と思いました。(つづく)

原田龍二
1970年生まれ。ドラマやバラエティーで活躍する一方、芸能界きってのミステリー好きとして知られ、近著に『ミステリーチェイサー原田龍二の謎のいきものUMA大図鑑』がある。現在、『バラいろダンディ』(MX)で金曜MCを担当。YouTubeチャンネル『ニンゲンTV』を配信中。

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