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自民党分裂…「長州戦争」と「上州戦争」激化する権力抗争

自民党分裂…「長州戦争」と「上州戦争」激化する権力抗争 
自民党分裂… (C)週刊実話Web

次期衆院選をめぐり、二階俊博自民党幹事長と安倍晋三前首相がそれぞれ別の候補を推し、水面下での党公認争いが激化。一部では「令和の上州戦争、長州戦争」とも揶揄されている。

まずは群馬1区の上州戦争を地元記者が解説する。

「群馬は中選挙区時代、群馬旧3区で福田赳夫、中曽根康弘、小渕恵三各元首相が、血で血を洗う選挙戦を繰り広げ『上州戦争』と呼ばれた。その後、公職選挙法改正で小選挙区制になり、自民同士の食い合いは鎮静化していたが、次回は四半世紀ぶりに上州戦争が勃発すると囁かれています」

群馬1区で自民党公認を争うのは、前回、同区で当選した細田派の尾身朝子衆院議員と、自民党二階派所属で比例北関東ブロック選出の中曽根康隆衆院議員だ。

「尾身氏は安倍氏の最初の総理総裁就任に向け奔走した尾身幸次元財務相の長女。中曽根氏は祖父に元首相、父に元外相を持つ政界のサラブレッド。通常なら現職の尾身氏公認で決まりだが、複雑な事情がある」(同)

2017年総選挙前、群馬1区は佐田玄一郎衆院議員が在職していたが、女性問題などで外され、公認されたのが尾身氏だった。

「この時、尾身氏と同時に手を挙げたのが中曽根氏。中曽根氏が1区公認を模索したのは、他の選挙区は軒並み有力自民党議員がいるため。スキャンダル空白区は中曽根氏にとって千載一遇のチャンスだった」(同)

だが、当時首相の安倍氏は尾身氏に肩入れ。中曽根氏はやむなく比例ブロックから出馬した。

“安倍対二階”の背後にあるもの…

「自民党には比例単独出馬は2回までの規約があるので、中曽根氏は選挙区に回らなければ崖っぷちとなる。祖父同様、総理総裁を目指すためには、選挙区で当選することが必須条件。中曽根氏は党の世論調査で尾身氏を圧倒しているとされる。それを基に二階幹事長は中曽根氏の群馬1区公認をネジ込もうとしている」(同)

迎え撃つ尾身氏には再度、安倍氏が援護射撃。6月25日に開かれた尾身氏の集会で「尾身氏の公認は当然」として二階幹事長らを牽制した。

二階派と他派の争いは安倍前首相の地元・山口県でも勃発している。こちらは岸田派VS二階派の構図。衆院山口3区に鞍替え出馬宣言した林芳正参院議員と現職の二階派会長代行・河村建夫元官房長官が鍔迫り合いを演じているのだ。

「林氏は岸田派座長で防衛相など重要閣僚を歴任しており、早くから総理候補と目されていた。しかし、総理は衆院議員からが定番。しかも、山口県は次々回総選挙から選挙区が4から3に減る。今回、鞍替えしないと総理の椅子は永遠に回ってこない。長州戦争は抜き差しならない状況です」(自民党幹部)

〝安倍対二階〟の背後に何があるのか。

「二階氏は派閥拡大路線を進め、院政を敷きたい。一方、安倍氏は再々登板を狙っている。菅首相を支える二階氏をパージすれば、チャンス到来。だから二階潰しに躍起なのです」(同)

勝てば〝官軍〟。

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