王室批判に端を発したタイの反政府デモが、激化の一途をたどっている。
首都・バンコクでは連日、若者を中心とするデモ隊が政府関連施設を取り囲み、王室と関係の深い軍の制度改革やプラユット政権の退陣などを要求。一部は警官隊にペンキを投げつけるなど暴徒化している。変革を求める隊列の中には、コロナ禍で失業状態に追い込まれているタイの風俗嬢も入り交じっているという。
「仕事がほとんどなくて生活は苦しいのに、国王は愛人を囲って贅沢三昧なんて許せない。政府は、国王の浪費を野放しにして、コロナで困窮している私たちにはろくな支援をしない。黙っていられないわ」
バンコクの一大歓楽街・ナナプラザのゴーゴーバーに在籍するAさん(21)は、タイでは不敬罪にあたる国王批判をあえて口にしながら、たまりにたまったうっ憤を吐露する。
Aさんは今春、勤務先のゴーゴーバーがコロナの影響で一時休業を余儀なくされたため、タイ東北部のイサーン地方にある実家に戻り、月5000バーツ(約1万6500円)と雀の涙程度の失業手当で困窮生活をしのいだ。営業再開で9月にバンコクに戻ったが、客が取れるのは3日に1日程度。副業として、マッチングアプリの『ティンダー』を駆使して在バンコクの駐在員をターゲットに営業しているが、収入は往時の3分の1にも満たないという。
「コロナの影響は続くから外国人のお客さんはどうせしばらく戻ってこない。こっちとしたら生きるか死ぬかの瀬戸際よ」
政治に無関心だった風俗嬢たちが決起!
彼女たちがタブーを冒してまで国王批判を繰り広げるのは、ワチラロンコン国王の度を超えた乱倫ぶりに尽きる。愛人20人、元妻をパーティーで全裸にさせる羞恥プレイ、愛犬を空軍大将に任命…。ことほど左様に奇行を繰り返す国王、そして野放しにする政府に、ほとほと愛想が尽きているのが現状だ。
また、今回の反政府デモは政治に無関心だった風俗嬢が参加しているのも特徴だ。タイで10年以上、飲食店を経営する日本人男性は次のように解説する。
「これまでもタイでは反政府デモは起きてきたが、治安が悪くなると外国人観光客が遊びに来なくなるので、風俗の女の子たちは冷ややかだった。しかし、コロナ対策のために外国人には入国時の14日間の待機や高額医療保険の強制加入など厳しい制限がかけられ、実質的に鎖国状態になった。どうせ当分は客が戻ってこないので、女の子たちも血気盛んにデモに参加しているのです」
日本人観光客をしごきまくってきたタイの風俗嬢の手のひらは、今や力強い握りこぶしとなって権力者に突き付けられている。
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