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六代目山口組“血の戦闘部隊”全貌!~髙山若頭が稲川会総裁を極秘訪問~

六代目山口組“血の戦闘部隊”全貌!~髙山若頭が稲川会総裁を極秘訪問~
(C)週刊実話Web 

7月12日、稲川会(内堀和也会長=東京)の小林稔組織委員長率いる神奈川県川崎市内の四代目山川一家本部周辺は、緊張に包まれていた。本部には稲川会・清田次郎総裁をはじめ、内堀会長と最高幹部らが集結。神奈川県警の捜査員らも出入りを確認する中、六代目山口組(司忍組長)・三代目弘道会(竹内照明会長=愛知)の直系組長らが、ひときわ鋭い視線を放って警戒に当たっていたのだ。

その反面、清田総裁はリラックスした様子で客人の到着を待ち、「見えました!」と声が飛ぶと、いっそう顔をほころばせた。高級ミニバンが敷地内に滑り込み、清田総裁も近づいて、車両から降り立った六代目山口組・髙山清司若頭を出迎えたのである。

「稲川会による六代目山口組への夏の挨拶訪問はすでに終えていたから、今回は清田総裁への挨拶として髙山若頭本人が関東におもむいた。2人は親しい仲で、髙山若頭も一昨年に出所してすぐ駆け付けていたからね」(他団体幹部)

そんな2人の絆を物語るように、この日の〝会談〟も長時間に及んだ。引き揚げる髙山若頭には笑顔が見られ、清田総裁も名残惜しげに車両を見送った。

「内堀会長も席に着き、食事を共にしたと聞く。互いの近況報告に加え、関東の状況や山口組の分裂問題にも触れたんじゃないか」(同)

7月7日には、住吉会(小川修司会長=東京)の関功代表が個人的な夏の挨拶のため、愛知県内にある十代目瀬戸一家(清田健二総裁)本部を訪問。住吉会の柴崎靖忠代表代理、児島秀樹代表代人、近藤耀靖総務長、鈴木義治室長らと共にJR名古屋駅に降り立ち、瀬戸一家では司六代目と髙山若頭、最高幹部らと対面して親交を深めた模様だ。

六代目山口組と他団体との交流はこれにとどまらず、7月9日、弘道会の野内正博若頭が千葉県内の双愛会(椎塚宣会長)本部に姿を現していた。車両から降りるなり、「弘道会の野内です」と双愛会・荻野典昭理事長に挨拶を述べたのだが、その背後には見慣れぬ人物の姿があった。

司六代目と髙山若頭の出身母体である弘道会の役割

「弘道会として双愛会への夏の挨拶は行われてこなかったから、いったい何の目的があって訪問するのか疑問だった。だが聞くところによると、新たに弘道会直参に上がる人間がいて、千葉の市原市出身ということで、そこに本拠を置く双愛会に紹介する運びとなったようだ」(関東の組織関係者)

野内若頭に同行したのは、翌日付で弘道会直参に昇格した上野満・山斗会会長で、今後は関東を中心に活動していくという。野内若頭本人が出向いた様子からも、今回の訪問の意味深さが感じられた。

「六代目山口組の〝平和外交〟の一環とみている。上野会長はもともと神戸山口組(井上邦雄組長)傘下にいた人物で、今後は弘道会直参として関東を支えていくだろう。仁義を切ることで、トラブルも回避できる」(同)

上野会長が昇格し、直参69人体制となった弘道会。神戸山口組や絆會(織田絆誠会長)からの移籍のみならず、六代目山口組直参だった江口健治・二代目健心会会長から代目継承した中川孝行・三代目健心会会長も加わっている。

「六代目山口組の構成員数は3800人(令和2年末の警察庁まとめ)で、令和元年末に比べて300人減となったが、その中にあって弘道会は1000人軍団ともいわれる。野内若頭の野内組や松山猛統括委員長の十代目稲葉地一家などが、切り崩しによって組員数を増やし、弘道会全体では緩やかな減少傾向にとどめている。数がすべてではないが、司六代目、髙山若頭の出身母体である弘道会の役割は大きいだろう」(業界ジャーナリスト)

山口組の分裂抗争において、弘道会からは複数のヒットマンが出た。分裂翌年の平成28年5月には、当時、神戸山口組傘下だった池田組(池田孝志組長=岡山)の若頭が射殺され、7月には弘道会が本拠を置く名古屋でも、四代目山健組(当時)傘下の元組幹部が撃たれて死亡。一昨年4月には、のちに神戸山口組を脱退する五代目山健組(中田浩司組長=兵庫神戸)の與則和若頭が刺され、中田組長が実行犯として逮捕、起訴された弘道会系組員銃撃(同8月)の報復攻撃では、10月に山健組系組員2名が射殺される事態に発展した。

さらに昨年12月、神戸側・三代目熊本組若頭(当時)の拠点でも発砲事件が起き、全国各地で弘道会による攻撃が展開されたのだ。

終結の糸口は見えないまま…

「主力部隊として、分裂抗争の最前線に立ってきた。武闘派といわれる野内若頭が髙山若頭の出所後、ナンバー2に就いた人事からも、弘道会内では戦闘態勢をより強固に組んでいった様子が分かる。今後も武力行使を続け、神戸山口組に揺さぶりを掛けていく戦略とみている」(同)

7月9日には、愛知県警に組織犯罪処罰法違反容疑で逮捕されていた弘道会・松山統括委員長が不起訴で釈放され、復帰を果たした。弘道会の〝血の戦闘部隊〟がどう動くのか、警察当局も警戒を強めているという。

しかし一方で、六代目山口組直参の北島虎・二代目杉組組長(愛知)が、賃貸物件に関する詐欺罪で同日に起訴されており、当局との攻防戦は一進一退の様相を呈している。

攻撃を続ける六代目山口組には〝リスク〟もあるといえ、神戸山口組舎弟頭補佐を務めた藤原健治・三代目熊本組組長(引退)の自宅に発砲した三代目杉本組(山田一組長=岡山)系組員も、7月9日に殺人未遂罪などで起訴された。

「事件が起きたんは今年5月で、ケガ人はなかったが弾丸が玄関扉のガラスを貫通しとって、本人も殺意を口にしたそうや。杉本組の事務所には使用制限の本命令が出され、岡山県公安委員会は事務所のある津山市も特定抗争指定の警戒区域に定めた。藤原舎弟頭補佐が引退を表明したことで、六代目側の目的は達成できたんやろが、だからと言って〝岡山制圧〟が終わりになったわけやないはずや」(ベテラン記者)

県内には、神戸山口組を脱退した池田組が依然として本拠を置いており、分裂終結に向けた六代目山口組による最終攻勢の危険性も指摘されているのだ。

「ただ、本線は神戸側との対立で、業界内での立場に影響を与えようと、六代目側が政治面での動きを加速させるとも考えられるで。東京五輪も開幕するから慎重になっとるはずで、時間は掛かると思うが」(同)

複数の死者を出した血の抗争は、神戸山口組の体制に影響を及ぼし、六代目山口組〝優勢〟といわれる。だが終結の糸口は見えないままで、両組織の間に散る火花は激しさを増している。

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