エンタメ

都会ヤクザVS田舎ヤクザ⑤「将来性」抗争勃発で都会の若い衆は減るが田舎は増える!?

イラスト/みずしま聖  (C)週刊実話 無断転載禁止 
イラスト/みずしま聖  (C)週刊実話 無断転載禁止

コロナ禍でリモートワークが当たり前になり、都会から地方都市へ移住する人たちが増えている。しかし、縄張りに縛られ、おいそれと〝越境〟できないヤクザたちの間では、都会と田舎の「地域格差」が生じているという。実際、都会と田舎でヤクザの生態はどう違うのか。

「最近の若い衆は、ヤキなんか入れれば、すぐに警察に駆け込むような世代ですから、(組織のために)体を懸けてくれるなんか思っちゃいませんでしたけどね。それにしても、抗争が始まった途端、全員そろって飛んで(逃げて)しまうとは思わなかったので、親分もさすがにあきれていましたよ」(都会幹部・40代)

東映任俠映画が全盛だった時代と違い、ヤクザは現代の若者からは、憧れられる存在ではなくなってしまった。もともと「10人に1人しか残らない」とされる業界にあって、若い衆の育成は死活問題であり、どこの組織も力を入れて励んでいる。

だが、こちらもまた都会と田舎ではかなり状況が違い、若い衆になる経緯からして違うようだ。

いまだにデキの悪い息子を預けに来る

「最近の繁華街では、調子に乗って本職のヤクザ相手にトラブルを起こす半グレみたいな輩が増えたので、それを〝看板で守ってやる〟例が増えましたね。この手の若い衆は、ヤクザを辞めれば相手組織に命を狙われますから、そう簡単には飛べませんし(笑)。とはいえ、かえってこういう若い衆のほうが成功したりするので、ヤクザ的な資質は分からないもんですよ」(都会幹部・50代)

「ウチは抗争が始まって、逆に若い衆が増えましたね。残るのは一部にせよ、やっぱり娯楽の少ない田舎では荒々しいヤクザの姿が、どうやらカッコよく映ったみたいで。もちろん、大半がすぐに飛ぶのは承知なんですけど(笑)。ただ、最近のガキは、飛んでからしばらく経つと平気で地元をうろうろしたりするから舐めてますよね」(田舎幹部・50代)

また、ごくまれながら田舎では、デキの悪い息子を預けに来るカタギの親がいまだに存在し、ヤクザ側も扱いに困っているという。

「普通の農家の息子なんですが、何度も家の金に手をつけたそうで、『そちらで面倒見てください』と。その息子ってのが30過ぎですよ(笑)。まぁ、こういうバカタレを見ていると、まだまだ俺たちも需要があるんだなって安心しますけどね」(田舎親分・60代)

都会と田舎でこれだけギャップがある若い衆の質。今後、双方のヤクザは全く別物になるかもしれない。

あわせて読みたい