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仰天!ヤクザの夏休み④アウトドア好きな親分に付き合わされて地獄絵図

イラスト/タカミトモトシ (C)週刊実話 無断転載禁止
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海の家の利権争いやSNS絡みのBBQの豪華さの張り合い、ビーチのビッチを奪い合ってのリアル抗争など、裏社会では、この季節に年間で最もトラブルが集中するという。あまり知られていないが、ヤクザにも「夏休み」が存在する。それも、期間は8月丸ごと。組織によっては7月もほぼ休みとなるロングバケーションなのだから驚きである。

夏は子分たちの尻拭いに追われる親分衆だが、普段は東へ西へと忙しい義理事がないので、基本的には落ち着いているという。

当然、この時期にゆっくりと体を休める親分もいるが、最近の親分は年齢に反して、活動的な方が多いご様子。

「うちでは子分たちのほうがハラハラしてますよ」と苦笑するのは、現役組員の田中聖一さん(仮名・37歳)だ。

「うちの親分はアウトドア好きで、この時期の釣りやキャンプが何よりの楽しみなんです。現在は抗争中なので控えてくれとお願いしているのですが、聞いちゃくれません。こっちも、そんな丸腰のときに狙われちゃたまりませんから、ボディーガードを増員するので、まるで大名行列のようになる。しかも、山登りなどでは誰も親分のペースについて行けず、最終的には全員が山の中で大の字です(笑)」

刺青を隠すラッシュガード着用の集団

また、この時期、若手の間では夏のお中元でもらったブランド牛や伊勢エビなどを堪能する〝ヤクザBBQ〟が盛んだが、こうした場にも、こちらの親分は顔を出すというのだ。

事実上、組で経営している「海の家」があるので、その様子を見に来る意図もあるが、現場はかなり困惑する。このご時世で、全員が刺青を隠すためのラッシュガード着用とはいえ、不気味なオジサンたちが集う海の家には悪い噂しか流れない体。

「親分の愛人連中を楽しませるため、僕らは砂浜で相撲トーナメントやビーチバレー、ドッチボールをやらされるのですが、負けたらテキーラの鬼ルール。それこそ殺るか殺られるかの勢いで組員同士で戦うのですが、親分の気が済むまで延々とやらされるので、最終的にはゲロまみれの地獄絵図です(笑)」

そして、事件は日が暮れてきた頃に起こる。昨年は「パンッ」という乾いた音が響き、親分の足下に砂が舞った。

「完全に泥酔して油断していたところを銃撃され、僕らもパニックなのですが、よく見ればそれはロケット花火。地元の中学生などが離れた砂浜で遊んでいると、流れ弾ならぬ〝流れロケット花火〟がこちらに飛んでくるんですよ。日頃の行いが余程いいのか、必ず僕らのほうに飛んでくるんだから不思議ですよね(笑)」

悪気はないにせよ、そういうガキどもを追いかけ回すのも組員たちの恒例行事。見事に捕まえたら「ケツ穴ロケット花火」で社会の厳しさを教えてあげるのも、彼らの大事な仕事なのだという。

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