現在、新型コロナワクチンの接種が全国の各市町村や職場で行われ、首相官邸の公式サイトによると、1回目以上の接種者の割合は28.4%、2回目以上の接種者の割合は1.8%(いずれも7月8日現在)で、相変わらず世界各国に比べて大きく遅れを取っている。
厚労相のホームページによると、接種を行う期間は、今年2月17日から来年2月末までの予定。まずは、医療従事者等と高齢者への接種。その後、基礎疾患を有する方や一般人へと拡大するスケジュールだった。
「高齢者への接種は、一部の市町村で4月12日から開始され、5月以降は全国の市町村に拡大。当初は早いペースで進められていたが、ここにきて急ブレーキがかかっている」(医療ジャーナリスト)
ワクチン不足で、接種の予約受付を開始したものの、全国各地で「予約が取れない」という状況に陥ったのだ。
2回目打てない“ワクチン難民”
1回目を接種した時点で、2回目の日程が決まるはずだが、メドが立たない地域もあるという。実際に、1回目の接種を終えたという都内の40代男性が嘆く。
「接客業なので、早く接種したいと思って、住んでいる区でようやく予約が取れた。それで、今月の初めに接種したけど、医師から言われたのは『すいません、実は2回目の接種をすることができなくなりました。ワクチンが足りなくなってしまって…。なので、ご自分で接種できるところを探してください』って。冗談かと思いましたよ」
こうした2回目の接種ができない〝ワクチン難民〟が増えたのにワケがある。
「医療従事者と企業の職域接種において、その対象者の範囲を広げ過ぎてしまったんです。厳格な基準を設けて接種すればよかったんですが、家族のみならず、取引先の関係者まで接種していたところもあり、各自治体で供給されるはずの分も回ってしまったのが原因です」(前出・ジャーナリスト)
7月14日には、東京の感染者数が再び1000人を超えた。それでも東京五輪を強行するため、続々と海外から選手団や関係者が来日している。
五輪後、日本は感染列島と化し、経済的損失も取り返せず、地獄を見ることになるだろう。
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