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「はま寿司」が「かっぱ寿司」社長を告訴! 機密データ巡る仁義なき戦い

「はま寿司」が「かっぱ寿司」社長を告訴! 機密データ巡る仁義なき戦い
(画像)MagicMore / shutterstock

去る6月28日、回転寿司チェーン大手の『かっぱ寿司』を運営する『カッパ・クリエイト』(横浜市)は、不正競争防止法違反関連で田辺公己社長が『はま寿司』(東京都港区)から告訴され、警視庁の家宅捜索を受けたと発表した。

「カッパ・クリエイトの田辺社長は、はま寿司の元取締役。田辺社長は2020年11月から12月中旬にかけて、はま寿司の元同僚から日次データなどを数回にわたって受け取っていました」(全国紙記者)

不正に受け取っていた情報について詳細は明らかになっていないが、それにしても社長自らが同業他社の機密情報を仕入れていたというから驚きだ。

「日次データには店舗ごとの売り上げに加え、来店客数と客単価、売れ筋メニューのランキングなどが記されており、ライバル会社の内実を知る上で重要なものです」(大手外食チェーン幹部)

かっぱ寿司が首位だった時代もあったが…

外食業界はコロナ禍による売り上げ低迷に頭を抱えているが、テイクアウト需要が高い寿司業態は好調といわれてきた。

「回転寿司チェーン大手の売り上げランキングはトップがスシローで、以下、くら寿司、はま寿司、かっぱ寿司と続く。かっぱ寿司が首位だった時代もありましたが、低価格戦略が裏目に出て業界4位まで下がってしまったのです」(外食業界に詳しいフードアナリスト)

ライバル会社に大きく水をあけられ、起死回生のヒントを得ようと、はま寿司の機密データを入手したのかもしれないが、結果的にカッパ・クリエイトの看板に泥を塗ることになった。

カッパ・クリエイトは、「捜査に協力して処分を厳正に行う」とコメントしているが、業界のタブーを犯した田辺社長の責任は重い。

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