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女優・早瀬久美インタビュー~『おれは男だ!』の吉川くん“奇跡のアラ古希”グラマラス

早瀬久美
早瀬久美(C)週刊実話Web

本誌の多くの読者にとっては、ドンピシャのマドンナだろう。青春ドラマの傑作『おれは男だ!』(1971~72年、日本テレビ系)で森田健作(前千葉県知事)から甲高い声で「吉川くん」と呼ばれていた早瀬久美だ。69歳の今も精力的に芸能活動を続けているが、驚くのはその若々しさ。つい最近も、ハワイで撮影したグラマラスな水着姿をSNSに投稿したところ、プチバズりしたという。「何に対しても現役なのよ」と艶っぽく語る彼女に、その秘訣を聞いた!

早瀬 ドラマの中で健ちゃん(森田)は剣道部で私はバトン部。女性上位というか、ウーマンリブの先駆けみたいな高校が舞台で、キツい性格の私と古風な感覚の健ちゃんが次第に理解を深めていく…という間柄でした。とはいえ私、当時は高校の出席日数が足りなくなりそうで学校からは絞られ、それなのに高校生らしい生活が全くできなくて、すごく辛かったんです。朝は眠いしロケは寒いし。当時の映像を見ても、あまり楽しそうじゃないですよね。今の自分の方が、よっぽど自然体で好きです。

――でも、ドラマはとてつもない人気でした。半年の放送予定が1年に延びた。

早瀬 演じながらも、ちょっとウソっぽいなと思う部分もあったんです。私のセリフが過激すぎるからと監督さんが書き直したくらい。でも、あとから見直すと時流を捉えていたというか、内容的には面白かったんだなぁと思いますね。それに、良い点もあって、高校になかなか行けなくて友だちもいなかった私には、衣装の制服を着て大船の撮影所まで通うのが学校生活みたいで楽しかったんです。ロケは大変だったけれど修学旅行みたいでしたね。青春そのものです。

――お2人は『おれは――』の前に松竹映画で何度か共演していました。当時、恋愛感情はなかったのでしょうか?

早瀬 私の方が2つ年下で、ほのかな恋心がなかったといえばウソになるかもしれないですね。でも、健ちゃんは女性に対して素朴すぎて、そういうのを受け付けない雰囲気というかオーラがあったんです。

――硬派というか武骨というか…まさに役柄通り。

早瀬 そうですね。撮影期間中は一緒に食事をしたこともなかったです。

特別なケアは何もしていません

――今年は『おれは――』の放送開始から50年。記念のイベントでもあったらファンは嬉しいのですが。

早瀬 健ちゃんが音頭を取ればあるかなとは思うんですけど、3期12年も務めた千葉県知事を勇退されたばかりですからね。ちょっとその気にはなれないんじゃないかな。

――今でも交流はあるんですよね?

早瀬 ありますよ。コロナ前までは彼の家のホームパーティーに呼ばれたり、政治家つながりで国会議員の方々と『おれは男だ会』というのを作ってらして、私もその親睦会に呼んでいただいてるんです。

――そこではマドンナ・吉川くんは、どんな扱いをされるんですか?

早瀬 それはもう、気持ちいいですよ(笑)。偉い先生方に持ち上げられて、私のような者の素朴な質問にも丁寧に答えてくださいます。コロナ禍前に集まった時にも褒められました。「相変わらず綺麗だ、若い」って(笑)。

早瀬久美
早瀬久美(C)週刊実話Web

80年に結婚して、83年にサンフランシスコに移住。89年に起きたサンフランシスコ地震を体験し、帰国後には出身地である神戸で阪神・淡路大震災にも遭遇した。引退していたわけではないが、02年に芸能界に〝復帰〟している。

――最近、SNS(フェイスブック)にアップした水着写真がプチバズりしました。舞台はハワイだそうですが、ビーチでこんな格好をしていたら、外国なら確実にナンパされるでしょ?

早瀬 うふふ、まぁそうですね(笑)。

――宮崎美子さんの例もありますし、グラビアとか写真集はどうですか?

早瀬 それはあんまり考えてはいないですね。いまさら、という気もするし、何のために? というのもある。もう1回ブレークしたいというワケでもないし。じゃあ、なぜ水着の写真をフェイスブックに載せたのかと言うと、あまりにも年のことを聞いてくる人が多いからなんです。私は年齢にこだわってはいませんよ、気持ちでこんなに元気なんだと知らしめたかったからなんです。

――じゃあ、特別なケアはしてないんですか?

早瀬 なんにもしてないです。好きなことしかやらないし、敢えて一生懸命に維持するのも体に良くないと思っているので。何ごとも楽しみながらでないと長続きもしないでしょ? 走ったり、食事制限というのもしてないです。すべてがナチュラル。しいて言えば、遅い時間には食べないこと、くらいかな。

私は何に対しても現役なので♪

――コロナ自粛もきっかけとなってYouTubeも始めたそうですね。

早瀬 長いことラジオ番組『早瀬久美のあの日をもう一度』(Tokyo Star Radio)というのをやっていまして、そのスタッフが制作を手伝ってくれているんです。コロナでファンの方々との直接の交流もできなくなってしまったので、せめて何かを発信していきたいなと思ったのが動機です。

――どんな番組を?

早瀬 これがまだ方向性が定まらなくて…。セーラー服を着て江ノ島に行ってみたり、バッグの中身を公開したり。これから色々とトライしたいですね。

――スマホも使いこなすしSNSも自在。こんなアラ古希、なかなかいません。

早瀬 私自身、そんな風に思ってませんから。気持ちはまだ30代か40代です。

――今のモテっぷりは、いかがですか。ナンパなんてされます?

早瀬 普通にされますよ。渋谷とかを歩いていると、自分の息子くらいの年齢の男性から声をかけられるんです。30代くらい?「いま、時間ありますか?」とか「ちょっとお茶しませんか?」みたいな、昔からあるナンパです。そういえば、「芸能界に入りませんか?」というのもありました。

――まさか、アダルトビデオのスカウトだったり!?

早瀬 そうかもしれないですよねぇ。熟女ブームだというから。

――そういうのって嬉しいですか?

早瀬 いやぁ面倒くさいですよ。ただ、いくつになっても女性として見られるのは嬉しいです。私は何に対しても現役なので♪ それにまあ、そういう目で見られなかったことは一度もないですから。

――「吉川くん」的な上から目線のお言葉、ありがとうございます(笑)。

早瀬久美◆はやせくみ 1951年12月25日生まれ。66年に映画『紀ノ川』でデビュー。女優業の他に75年には『奥さん!2時です』(テレビ東京・毎日放送)で司会業も務めた。インスタグラム/@kumihayase

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