【中日】落合博満に続く黄金期を築けるか? 工藤公康監督の秋季キャンプで見えた“令和のスパルタ”の真髄



工藤新監督は落合中日時代のような黄金期を再現できるのか

 ■ パイプ椅子で投球フォームを修正! ソフトバンク日本一5度の名将が注入する工藤流


ブルペンでは、工藤監督がパイプ椅子を使った独特の投球指導を行った。踏み出した足のお尻の位置に椅子を置き、そこに座るようなイメージで重心を移動させながら投げる練習だ。

工藤監督は、上半身が先に突っ込む投手が多いことを指摘。椅子を意識させることで、下半身から始動する感覚を身につけさせようとした。いわゆる「ヒップファースト」を意識させる指導である。

草加には体が早く正面を向いてしまう点を、桜井には投球時の前傾姿勢や下半身の使い方を助言。中西にはリリース時の力の抜き方や、ボールを強く握りすぎないことなどを伝えた。選手それぞれの課題を見極め、具体的な修正ポイントを示していた。

工藤監督は、選手が疑問を持てば理由を説明する姿勢も示している。厳しい課題を与える一方で、技術面では一人ひとりに合わせた助言を送る。そこに、工藤流の指導の特徴が表れている。

 ■「このままじゃダメだ」…工藤監督が見抜いた中日の課題と黄金期再建への条件


高知での第1クール、わずか3日間の指導を終えた工藤監督は、選手たちとの対話を通じて感じたチームの現状を明かした。

「みんな同じことを言います。『このままじゃダメだ』と。変わりたい部分はある。ただ、方法論が分からなければ、僕が知っていることを伝えてきたつもりです」

選手たちには現状を変えたいという意識がある。しかし、そのために何をすればいいのかが分からない。工藤監督は、まず土台となる体力や下半身の強化、基本の反復練習が重要だと説いた。

腹筋100回の宿題も、パイプ椅子を使った投球指導も、目指すところはチームの基礎をつくり直すことにある。もっとも、秋季キャンプでの数日間の指導だけで、チームがすぐに変わるわけではない。選手たちが課題を持ち帰り、オフの期間を経て、春季キャンプでどれだけ成長した姿を見せられるかが重要になる。

落合時代のような黄金期を築くには、個々の選手の成長だけでなく、それをチーム全体の勝利につなげる必要がある。工藤監督の「令和のスパルタ」は、低迷するドラゴンズを変えるきっかけとなるのか。真価が問われるのは、これからだ。

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