『VIVANT』の次は“捜査しない刑事”…柳楽優弥が背負う日曜劇場の重すぎるバトン

『VIVANT』が残す“数字”の高い壁

問題は、バトンを受け取る相手があまりにも強大なことだ。第1シーズンの『VIVANT』は、関東地区の世帯視聴率が初回の11.5%からじわじわと伸び、最終回は19.6%を記録。全話の平均も14.3%に達した。

第2シーズンも初回が18.8%で、報じられている範囲では、10月18日放送の第21話まで放送済みの全話で15%以上を維持する好調ぶりである。2クール連続という異例の大作だけに、次の主演に向けられる視線は否応なく厳しくなる。

人気ぶりゆえの重圧は、かつての“後番組”を振り返るとその重みがよく分かる。第1シーズンの直後に始まった『下剋上球児』は、初回こそ10.8%を記録したものの、全話平均は9.6%にとどまった。またその次の2024年1月期の『さよならマエストロ』の平均も10.7%である。

もちろん、配信での視聴が当たり前になった今、世帯視聴率だけで作品の価値は測れない。それでも、比べられる宿命から逃れられないのが、この枠の主演というものだ。

14歳の天才が掴んだ日曜夜9時

柳楽の名を一躍世に知らしめたのは、2004年公開の映画『誰も知らない』だ。演技経験がないままオーディションで主演に抜擢され、14歳でカンヌ国際映画祭の男優賞を受賞。日本人初、史上最年少の快挙だった。

その後も『銀魂』シリーズやNetflixの『九条の大罪』などで、鋭い眼差しと怪演を武器に存在感を放ってきた。映画や配信の濃い世界でこそ光る俳優、という印象を持つ人も少なくないだろう。

その柳楽が36歳にして、国民的な看板枠の座長に座る。皮肉めいて言えば、天才少年がたどり着いたのは、最も数字で裁かれる場所だった。

本人は、日曜の夜9時に見て、10時には素直に楽しかったと思ってもらえる作品を目指すと語っているが、重すぎるバトンを軽やかに受け取れるのか。『VIVANT』の放送後に公開されるティザー映像で、その答えの一端が垣間見えるかもしれない。

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