トイレが近い…それ、年のせいではないかも 過活動膀胱・前立腺肥大・夜間頻尿の見分け方

さまざまな病気の可能性が…

40代のサービス業の男性は「最近、トイレが近くなって仕事に影響が出ている」と訴える。

60代のお笑い大手プロ役員も「還暦を迎えてから、やたらトイレに行く回数が増えて就寝中、8回行くこともある。寝不足で仕事に集中できませんよ」と悩みを打ち明ける。

何回から頻尿?学会の目安は8回

日本泌尿器科学会によると、一般的に「朝起きてから夜就寝までの排尿回数が8回以上の場合は頻尿」という。頻尿は水分の取り過ぎや加齢に伴う影響で感じる人が多く、その原因は「男性・女性」、「若年層・高齢層」、生活様式でも異なる。

「過活動膀胱は、日本では20歳以上の約1300万人が罹る頻度の多い病気です。膀胱に尿が十分溜まっていないにもかかわらず、自分の意思とは関係なく膀胱の筋肉(排尿筋)が勝手に収縮して、急な尿意を感じるのです」(千葉県の大学病院泌尿器科医師)

炎症性疾患の可能性と水分の目安

冒頭の40代サービス業の男性は「前立腺炎や尿路感染症といった炎症性疾患の影響」と先の泌尿器科医師は診断し、対処法は「適切な水分摂取量を守ること。体重1キロ当たり20㎖と計算すれば大体の場合、1.5リットルの水分補給が目安となる。利尿作用のあるアルコールやカフェインは控える。就寝前のコップ1杯の水もダメ。夕食時、水分の多いサラダや果物は少量にしてください」とアドバイスする。

高齢者は睡眠時無呼吸や前立腺肥大も

高齢者の頻尿は、生活習慣病や睡眠時無呼吸症候群の関連も考えられるが、65歳以上の男性は、夜間頻尿と診断されるケースが多い。

「夜間頻尿は膀胱蓄尿障害といって、膀胱容量自体が低下したり、尿を出し切れなくなることで十分に溜められなくなる。前立腺肥大症の代表的な症状は、尿の出が悪くなること。尿の出が悪くなったら、前立腺肥大症を疑うことです」(同)

東北大の追跡調査が示すリスク

東北大学の研究チームによる5年間の追跡調査では、夜中、トイレで2回以上起きる70歳以上の人は、1回以下の人と比べて骨折を起こす割合が2倍、死亡率が1.6倍になるという結果が報告されている。

シニア層の頻尿はリスクが高い。血尿が出た場合、がんや尿路結石症の可能性もあるだけに、夜間頻尿を侮らず早期受診を勧めたい。

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