松本人志「今少し休養が必要」伊達みきおの脳梗塞…“バラエティ世代”に忍び寄る体の悲鳴

他人事ではない同世代の不安

ただ、この二人の姿は「遠い世界の話」ではないだろう。50代、60代といえば、職場や家庭で責任を担う人も多い年代だ。若い頃と同じ調子で走り続けているつもりでも、体は静かに年を重ねている。笑いを届ける側の人たちでさえ立ち止まらざるを得なかったという事実は、「まだ大丈夫」と自分に言い聞かせてきた私たちの心にも刺さるものがある。

二人は病状も治療内容も異なるが、体の異変をきっかけに医療機関で検査を受け、それが治療につながったという点は共通している。当たり前のようでいて、忙しさにかまけて自分の体調を後回しにしてしまうのは、この世代の悪い習慣だ。

こうした例はほかにもある。タレントの勝俣州和(61)が10月の3連休中に救急外来を受診していたと、「女性セブン」が報じた。マネージャーは取材に、大きな病気やケガではなく、足の甲の腫れによるもので、すでに引きつつあり仕事への影響もないと説明している。深刻な状態ではないものの、30年以上第一線を走り続けてきた芸能人でも体の変化と無縁ではいられないのである。

「休めない」空気という問い

もっとも、これを個人の心がけだけの問題にしてしまうのは酷だろう。人気者ほどレギュラー番組が増え、穴を開けられないという責任が肩に積み重なっていく。伊達が担ってきた現場も、休養発表時には相方の富澤たけしが一人で活動を続けると説明されていた。

休むことが「迷惑」とみなされがちな空気を、テレビはこれまで当たり前のものにしてこなかっただろうか。もちろん、二人の発症と仕事との関係を断じることはできない。仕事の負担が原因だったと示す公表情報も見当たらない。それでも、働き続ける姿を美徳のように称えてきた側にも、省みる余地はあるはずだ。

笑いの力は、元気であってこそ届く。二人が戻ってくるその日まで、画面の向こうの無事を静かに祈りつつ、私たち自身ももしものときには立ち止まる勇気を持ちたいものだ。

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