水戸ネイリスト殺害の判決で再燃…ストーカー「GPS装着」導入でも防げない現実

GPS利用はストーカーの方がうわ手!?

10月19日、ストーカーの加害者対策について議論する警察庁の有識者検討会の初会合が開かれた。

この検討会ではGPS(全地球測位システム)の端末を加害者に装着させ、被害者に接近したら通知する制度などが議題に上ったが、ここ最近、ストーカーの凶悪ぶりが浮き彫りとなっているのだ。

昨年末、茨城県水戸市のアパートでネイリストの小松本遥さん(当時31)が殺害された事件では、9月30日水戸地裁が殺人とストーカー規制法違反の罪に問われた元交際相手の大内拓実被告(29)に拘禁刑20年の判決を言い渡した。

検察側の冒頭陳述によると、大内被告は紛失防止タグを仕込んだぬいぐるみを女性の実家に届けて持ち帰らせ、自宅を特定し犯行に及んだ。紛失防止タグなどを悪用したストーカー犯罪は全国で急増している。

紛失防止タグ悪用「370件」急増の実態

警察庁によると、全国の警察に寄せられたストーカー相談のうち、紛失防止タグ悪用に関する案件は2021年3件、’22年113件、’23年196件、’24年370件と増加の一途を辿っている。

「タグは500円玉より一回り大きく、発する信号で位置を特定できる。本来の目的は財布や鍵の紛失時、見つけやすくするために使用される。小型で安いから普及したんですが、小松本さんのように贈り物のぬいぐるみに仕込まれたり、本人の知らない間に車や手荷物に取り付けられたりして悪用されるようになったんです」(ネット犯罪ライター)

昨年、ストーカー規制法違反で検挙された件数は過去最多の1546件だった。政府は被害者を守るストーカー対策として、加害者への全地球測位システム(GPS)端末の装着制度の導入検討に入った。

池袋事件が突きつけた「GPS装着」の限界

発端は3月に東京・池袋の商業施設サンシャインシティ内の「ポケモンセンターメガトウキョー」で起きた殺人事件だ。女性店員(当時21)が元交際相手の男(当時26)に刃物で首や腕などを複数回刺され殺害された。男は犯行直後に自身の首を刺し死亡している。

「男は昨年末にストーカー規制法違反容疑で逮捕、1月には性的姿態撮影等処罰法違反容疑で警視庁に再逮捕されていた。殺害された被害女性への接近禁止命令も出ていた。男は医療機関での治療やカウンセリングなどの勧めを断っている。悪質ストーカーには治療やカウンセリングを受ける気がないから、改善は期待できないでしょう。GPS装着を導入しても限界はあります」(事件ライター)

さらなるストーカー規制法改正が急務だ。

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