普通の学校が“兵士を育てる場”に…教師が命懸けで記録した『プーチンの愛国教室』の衝撃【LiLiCoオススメ肉食シネマ 第337回】



戦争を正当化する大人たちの異様

この映画で助演男優賞を与えたいのが、子供たちに戦争参加を使命として教え込む「愛国」教師。これが、いかにも悪そうな顔をした男なんです。当然、ロシア国内では上映禁止ですが、何かの機会に、自分はこういう風に映されていたのかと客観視できたら愉快です。

プーチンがいかに情報統制しても、こうして事実は漏れ伝わっていく。在日ロシア人は本作を通して自国で行われている戦争教育のヤバさを知り、母国にフィードバックしていく形を取れないもんでしょうか。

パーシャがどうやって映像を国外に持ち出しできたのか、なぜ2年間もバレなかったのかは本筋と外れるので描かれませんでしたが、国家反逆者として国外追放された後日談を含めたメイキングがあれば、ぜひ見たいものです。

『プーチンの愛国教室』
監督:デヴィッド・ボレンスタイン、パヴェル・タランキン 配給:トランスフォーマー シアター・イメージフォーラム他全国順次公開中

「週刊実話」10月15日号より

LiLiCo(リリコ)

映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS『王様のブランチ』、CX『ノンストップ』などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。