【CS開幕直前】3位DeNA「超火力打線」で巨人撃破へ! 防御率2.80の「投手王国」を崩す牧・筒香・エンカーナシオンの「下克上シナリオ」
◆初戦は東で主導権を握れるか──DeNAが狙う「先に2、3点」の展開
DeNAにとって最も重要なのは、やはり第1戦だ。短期決戦では、先に主導権を握ったチームが一気に流れを持っていくことがある。
その初戦の先発候補として有力なのが東克樹だ。今季は25試合に登板して12勝6敗、防御率2.40、161回1/3を投げ、クオリティースタートは22試合。88.0%という高いQS率からも、試合を大きく崩さず、長いイニングを計算できる投手だったことが分かる。
一方、巨人も防御率2.02の井上温大らが控え、投手陣は強力だ。第2戦以降も戸郷翔征(2.48)、小笠原慎之介(2.31)、ウィットリー(2.31)と、2点台の先発候補がずらりと並ぶ。
となれば、DeNAの理想は「東が粘っている間に、打線が先に2~3点を奪う」展開だろう。巨人投手陣から大量点を奪う必要はない。むしろ、点を取られにくい相手だけに、たった1本の本塁打、1本の長打が試合を決める可能性が高い。
東京ドームで牧が一発を放ち、筒香が続く。そこにエンカーナシオンまで乗ってくれば、試合の流れは一気に変わる。巨人が持ち込みたいロースコアの展開を、DeNAが「一振り」で壊せるかどうか。その意味でも、初回から中盤までの攻防が重要になる。
◆巨人の「投手王国」を突破した後、DeNAは逃げ切れるのか
もっとも、DeNAにとっては「打つこと」だけが勝負ではない。
先にリードしたとして、その後どう逃げ切るのかも大きなテーマになる。シーズンを通じて防御率2.80を誇った巨人が相手だけに、終盤まで接戦が続く可能性は高い。DeNAとしては、先発が試合を作り、打線が先に点を奪い、最後は救援陣で逃げ切る――という形を作る必要がある。
その終盤を任されるのが、レイノルズ(防御率1.59)、浜地真澄(1.10)、中川虎大(2.45)らだ。派手な打撃戦だけをイメージしがちだが、実際にはリリーフ陣が1点のリードを守り切れるかどうかが、短期決戦では極めて重要になる。
つまり、DeNAの下克上シナリオは「打線が爆発すれば勝てる」という単純な話ではない。
東ら先発陣が相手の反撃を最少失点に抑え込み、牧、筒香、エンカーナシオンの一振りが先にリードをもたらす。そして終盤は、救援陣が巨人の追撃を封じて逃げ切る――。この3つの条件がかみ合ったとき、初めて巨人の誇る「投手王国」を打ち崩すシナリオが現実味を帯びてくるのだ。
◆昨年は巨人を連破、今年も終盤に3連勝──「下克上の再現」はあるか
DeNAにはもう一つ、短期決戦で無視できない材料がある。
2025年のCSファーストステージでは、DeNAが巨人に2連勝して突破した。昨年の経験がそのまま今年に生きるとは限らないが、「巨人相手のCSで勝ち切った」という経験は、今年もDeNAにとって無視できない材料になる。
今季の公式戦では巨人がDeNAに13勝12敗と1つ勝ち越したものの、年間を通じて一方的だったわけではない。むしろ終盤にはDeNAが巨人を3連戦で5-0、4-3、13-2と3連勝。さらに10月3日にも東京ドームで5-2と勝利している。つまり、CSを前にした段階でDeNAが巨人に対して「まったく手も足も出ない」状況ではない。
巨人は「防御率2.80」というリーグ屈指の投手力を武器に、接戦を制してファーストステージを突破したい。対するDeNAは、今季557得点を叩き出した打線で、その計算を根本から狂わせたい。
投手力で締める巨人か。長打力で試合をこじ開けるDeNAか。
レギュラーシーズンの順位だけを見れば巨人優位は明らかだ。だが、短期決戦では一つの四球、一つの失投、一振りの本塁打が、143試合の積み重ねをあっという間に吹き飛ばすことがある。
昨年に続く下克上を、DeNAが再び東京ドームで起こすのか。それとも巨人が誇る「投手王国」が意地を見せるのか。10月10日の第1戦から、いきなり火花が散る。
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