串を焼く姿が最高の酒の肴! 中野『なべ屋』の店主に常連がほれる理由

焼き台の前の席は特等席。

年を取ってから、やけにもつ焼きが好きになった。最近はガスコンロの店も多いが、炭火で時間をかけ脂を落とした串とビールは最高のごちそうだと思う。

コリコリ食感が楽しいガツ刺し(400円)。

寺の参道沿いにある『なべ屋』は、オープンして10年がたつ人気店だ。常連と軽口をたたいたりと一見軽いノリの店主だが、串の火加減に向ける目は真剣そのもの。誰もが知る名店で修行したという。

ピリッと辛いがさっぱりする葉わさび(280円)。

同じ肉でも焼く人によって味が違うのが面白い。上手に火入れするにはセンスと経験が必要だと聞く。もともと飲食の世界にいた店主だが、30歳を過ぎてもつ焼きの世界に飛び込んだという。

串盛り合わせ。左からカシラ、タン、つくね、シロ、肉巻きショウガ。1本180円~。酒は生ビールが600円、緑茶ハイが460円。焼酎は濃いめ。

「早めに習得できると思ったら意外と奥が深くて」と笑う。

豚の大腸とスジ肉を使った自慢の煮込み(450円)。しょうゆとみそのベーシックな味付けで酒が進む。

気が付けば支店を持つまでに至ったが、今も必ず店に立つ。

「店主が立たない店はダメになっていくんです」

大鍋に入った煮込み。一緒に煮た豆腐や煮卵も人気だ。

オープンと同時に入ってきた常連客は「ここは落ち着くから」と焼き場の前に座る。酒飲みにとって、串焼きの所作はエンタメであり最高の酒のつまみだ。

「いらっしゃい」と大きな声が店内に響く。店主は今日も焼き場に立っている。

『なべ屋』

東京都中野区中央2-30-6
電話番号=03-3368-4129
営業時間:16時~24時(土曜・祝は15時~、日曜は15時~23時)
休み:無休

撮影・文/キンマサタカ

週刊実話2026年2月26日号より
※情報は取材当時のものです

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