“不作”と言われた1983年デビュー組に、この一曲あり! 大沢逸美『ジェームス・ディーンみたいな女の子』の衝撃【スージー鈴木の週刊歌謡実話第47回】

デビュー曲に刻まれた阿木燿子の挑戦

しかし、この大沢逸美デビュー曲について驚くのは、タイトルだけではありません。よく読むと、この歌詞、女子と女子の恋を歌っているのですよ。

「人を好きになるのは 理屈じゃないよね」

「まわりが不思議に思っても しっちゃないね」

「女の子同志通い合う心だってあるさ」――

つまり「ジェームス・ディーンみたいな女の子」とは「男の子っぽい女の子」のことで、つまりはボーイッシュなイメージ、身長168㌢(シングルジャケット記載)の大沢逸美自身とつながっています。


それにしても’83年にして「GL」(ガールズ・ラブ)を歌う歌詞なんて。阿木燿子の先進性にうなってしまいますよ。

なお、お神セブンは35周年、40周年を銀座博品館劇場でライブを開催。そして「43周年」となる今年は8月22日に「’83年組アイドルアラ!?還ライブ」を北千住で開催しました。

そのとき大沢逸美はもちろんこの曲を、43年前に着ていた衣装で歌ったのですが、そのときのMCがめちゃくちゃかっこいい!

――「当時とサイズが変わっていません」。

では最後に。大沢逸美以外のお神セブンのデビュー曲を。何曲知ってます?
・松本明子『♂×♀×Kiss』

・森尾由美『お・ね・が・い』

・小林千絵『いつも片想い』

・木元ゆうこ『チェリーガーデン(桜の園)』

・桑田靖子『脱・プラトニック』

・徳丸純子『聖・ファーストラブ』

「週刊実話」10月1・8日号より

スージー鈴木/音楽評論家

1966(昭和41)年、大阪府東大阪市出身。『9の音粋』(BAYFM)月曜パーソナリティーを務めるほか、『桑田佳祐論』(新潮新書)、『大人のブルーハーツ』(廣済堂出版)、『沢田研二の音楽を聴く1980―1985』(講談社)など著書多数。