「美人さんがお嬢やります」岡村隆史を救った「相方の公開説教」と大炎上からの奇跡の復活劇【スター失言史第8回】

代償は大きかった

芸能人や著名人の何気ない一言が、時に世間を揺るがし、築き上げてきたキャリアやイメージを大きく変えてしまうことがある。彼らはどんな代償を払い、いかにしてその窮地を乗り越えたのか。本シリーズでは、世間を騒がせた「失言」と社会的反響、本人たちのその後の歩みまでを振り返る。

テレビ界のトップランナーとして、長年にわたりお茶の間に笑いを届けてきたお笑いコンビ・ナインティナインの岡村隆史。バラエティー番組『ぐるぐるナインティナイン』などで見せるストイックな姿勢と、誰からも愛されるキャラクターは、日本のお笑い界において唯一無二の存在感を放っている。

しかし、そんな彼もまた、過去に深夜のラジオ番組というリラックスした空間で発した一言により、芸人生命を揺るがすほどの大きな社会的批判に直面したことがある。

深夜ラジオで放った“配慮なき一言”

事の発端は、日本中がコロナ禍の不安に包まれていた2020年4月23日深夜。自身がパーソナリティを務める『ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)でのリスナーとのやり取りだった。

「コロナが収束したら絶対面白いことあるんですよ。美人さんがお嬢やります。短時間でお金を稼がないと苦しいですから」

先行きが見えない世の中の状況に触れる中で、特定の業種や女性の経済的困窮を巡り、配慮を欠いた発言をしてしまったのである。

コロナ禍の日本を襲った批判の嵐

深夜ラジオ特有のノリや、リスナーとの距離の近さが生んだ油断だったかもしれない。しかし、世間全体が外出自粛や雇用への恐怖に怯えている最中での言葉だっただけに、瞬く間にインターネット上には批判の声が広がった。

週が明けると、テレビ局には抗議や辛辣な意見が寄せられ、メディアもこの問題を一斉に報道。岡村が長年築き上げてきたクリーンなイメージは一転し、レギュラー番組の存続すら危ぶまれるほどの重大な局面に追い込まれたのである。

スポーツ新聞の芸能担当記者は、当時をこう振り返る。

「発言当時はコンプライアンス(社会的規範)意識が急速に高まっていた時期。単なるタレント同士の諍いなどとは異なり、社会のデリケートな問題に触れる失言は、スポンサー企業や放送局にとって極めて慎重にならざるを得ない案件でした。一歩間違えれば、長年積み上げてきたキャリアが一瞬にして白紙になり、芸能界から完全に居場所を失ってもおかしくないほどの緊迫感が漂っていました」

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