朝から常連で満員! 創業100年の横浜『石川屋酒店』で味わう人情角打ち

酒飲みの終着駅ともいえる“角打ち”。酒屋の隣にある飲食スペースはいかにも狭いが、それがいい。

商店街にある古い酒屋の横に小さな扉と「立呑処」の看板。ドアを開ければ店と壁一枚で仕切られただけの小さな角打ちスペースがある。

御年85歳の店主は元気。

『石川屋』は創業100年の老舗酒店で、店の奥に座ってたばこをくゆらす「昭ちゃん」は4代目店主。85歳の今も現役で、注文が入ればバイクで配達に向かう。

酒飲みにはうれしいホウレンソウのごまあえ(200円)。

アットホームな雰囲気の通り、手作り総菜や、魚の煮付けも提供する。

「店の奥にある台所で毎朝手作りだよ」と笑うが、常連が飽きないように気を遣っているのだろう。

優しい甘さの切り干し大根(200円)。

平日朝10時には満員で、毎日のように「出勤」する客ばかり。さらに先ほど帰った客が、また戻ってきて驚く。

焼きたてギョーザ(250円)は不格好だがうまい。酒はチューハイが290円、ビール大瓶が470円と安い。

何度も再訪するのはここでは当たり前らしい。楽しそうに病気の話をして、千円札1枚でいい具合に酔った客は、昼頃には「また明日」と店を後にする。

「家に帰ったら、夕飯を作って、早めに寝るよ。朝の時代劇が楽しみだからね」

「焼き鳥(300円)は出来合いだけど人気だよ」と店主。

気が付けば私だけ残されていた。

「ここはいい店ですね」と言ったら、店主はニカっと笑って、うまそうにたばこを吸った。いい顔をした男が集まる店だと思った。

撮影・文/キンマサタカ

『石川屋酒店』

『石川屋酒店』
神奈川県横浜市神奈川区大口通30
電話番号=045-421-0135
営業時間:9時~20時
休み:無休

撮影・文/キンマサタカ

週刊実話2026年2月19日号より
※情報は取材当時のものです

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