【深淵ホラー劇場:映画界が封印した『G級の神々』】#11 イタリアのホラー・インフルエンサー最前線・前編 <ホラー・インフルエンサーにして魔女・ストレーガ・メデアとは>



◆数千人が恐怖に狂喜!ファミリー向け遊園地を改造した『ホラー・パーク』の全貌

ホラー・パーク!大規模ホラーテーマパークのコラボレーション.webp 57.9KB

2025年、イタリアのテーマパーク史において画期的な試みとなる、遊園地内の大規模ホラー体験ゾーン『ホラー・パーク』が誕生した。会場となった「フィアビランディア」は通常、家族連れで賑わうファミリー向けの平和なテーマパークであるが、これを日中の閉園後に再オープンさせ、広大な敷地全体を恐ろしい暗闇の野外ホラー体験施設へと鮮やかに変貌させるという極めて斬新なアイデアであった。

『ホラー・パーク』は2025年7月25日から26日にかけて盛大に開催され、全国からホラーファンが詰めかける驚異的な大成功を収めた。この大仕掛けなイベントのプロモーションや企画に深く関わったセレナを含め、関係者の誰もがここまでの熱狂的な反響をあらかじめ予想してはいなかったという。

この一大プロジェクト『ホラー・パーク』の仕掛け人であるプロデューサーのシモーネ・バッツァネラとセレナの強力なコラボレーションは、彼女が展開していたストレーガ・メデアの地道な活動の延長線上から芽生えたものであった。

「当時、シモーネはホラーをテーマにした体験型脱出ゲームのシリーズを精力的に運営していました。脱出ゲームとテーマパークの熱狂的なファンであった私は、彼の素晴らしい実績や作品を自身のフォロワーに広く紹介したいと考え、彼をゲストに迎えてInstagramでの生ライブ配信を企画したのです。配信は非常に盛り上がり、私たちはすぐに意気投合しました」

その後、シモーネからセレナへ、次なる新プロジェクト『ホラー・ビレッジ』の構想について直接連絡が入る。

それは大規模なコミックコンベンション等の会場内に独立したホラー専門エリアを特設し、コスプレ、ホラー映画、ホラーゲームなど、あらゆる怪奇エンターテインメントを一堂に集結させるという熱い試みであった。

彼女はこのエキサイティングなコンセプトに強く感銘を受け、即座に参加を決意した。そしてその成功の熱量が、巨大な『ホラー・パーク』の実現へと繋がっていったのだ。

前回の空前の大成功を受け、『ホラー・パーク』は翌2026年にも再び規模を拡大して開催され、数千人規模の熱狂的な観客が押し寄せて今回も大成功を納めることとなった。当然のごとく、この勢いそのままに『ホラー・パーク』は2027年にもさらなる進化を遂げて開催される見通しだ。

◆怪物は単なるモンスターではない ── 現代の魔女が読み解くホラー映画の真実


ホラー映画を魔女の視点で見てみる.webp 58KB

さて、前編の締めくくりとして、現代の魔女であるセレナ独自の視点から、ホラー映画と私たちが生きる現実世界のあり方について語ってもらおう。

「私が理解し実践する魔女とは、探求心を持って深い知識を求め、世間の既成概念や常識に疑問を投げかけ、目に見える表面的なものの奥底に隠された真実を見抜く存在です。だからこそ、私は映画の中に散りばめられた象徴主義やシンボリズムに強く惹かれるのです。ホラー映画に現れる怪物は単なるモンスターではありません。暗闇に漂う幽霊も単なる死者の影ではないのです」

ホラーという映画ジャンルは、人間社会の恐怖やトラウマ、宗教的なメタファーといった多層的な意味合いを最も多く含んでおり、それこそが彼女がこのジャンルを心から愛する最大の理由なのだという。

彼女は長年にわたる研究によって、一般の観客がすぐには読み解くことができないホラー映画の中のシンボルや儀式、歴史的な言及を正確に解読できるようになった。そうした専門的な知見をSNSや記事を通じてファンと共有することは、映画の背景にある深い物語と古代からの文化的伝統をより立体的に理解する上で大きな役に立つのだと彼女は胸を張る。

現代を生きる私たちは、映画『地獄の魔女狩り』や数々の惨劇を描いた歴史映画の中だけでなく、私たちが暮らす現実に目を向けた時、コミュニティの異分子や異なる価値観を持つ人々へ向けられる圧倒的な不寛容や暴力を日常的に目撃している。

だからこそ、過激なホラーを愛しながらも平和を願う“現代の魔女”セレナの温かい言葉に耳を傾けてみたい。

「世界を良くする平和とは、私たちが日常の中で行う些細で小さな行動の積み重ねから始まると心から信じています。誰かに対して親切にする心には一銭の費用もかかりませんが、その一言や思いやりが、悩んでいる誰かの1日を劇的に変えるきっかけになり得ます。そして時に、それは世界を動かすような大きな変化へと広がっていくこともあるのです」

「だからこそ、私から皆さんに贈るアドバイスは極めてシンプルです。日常生活においては、常に他者への親切を実践しましょう。そして過激な暴力や凄惨な惨劇は、スクリーンの中のホラー映画にだけ任せておけば良いのです」


🔗 関連リンク

● ストレーガ・メデア(セレナ・フィオラモンティ)公式Instagram
● 『ホラー・イタリア24』セレナ執筆記事一覧

● 『ホラー・パーク』公式サイト

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文・イラスト/沙さ綺ゆがみ