廣岡達朗氏が一刀両断「首位攻防戦に緊張感なし、全てCSのせい」

巨人VS阪神の優勝争いにあるOBがモノ申した

プロ野球の各リーグで優勝争いが佳境を迎える中、名将・廣岡達朗氏(94)が持論をぶちまけた。8月21日配信のコラムで、8月11〜13日に行われた巨人・阪神の首位攻防3連戦の緊張感のなさを指摘し、その原因をクライマックスシリーズ(CS)制度に求めたのだ。

天王山の3連戦、阪神が完勝

同率首位で迎えた8月11日からの巨人・阪神3連戦は、阪神が3連勝を飾り、ゲーム差を一気に3に広げる決着となった。まさに今季屈指の「天王山」だったはずのこのカードについて、廣岡氏は自身のコラムで「緊張感がなかった首位攻防戦、すべての原因はCSにある」と題し、辛口の論評を展開した。

廣岡氏「原因はCSにある」

「廣岡氏はこれまでも持論として、リーグ優勝したチームが下位チームとの短期決戦で敗れる可能性があるCS制度に対し批判的な立場を取り続けてきた。そのため、今回のコラムでもシーズン1位にならなくてもCS出場権を確保できる現行制度があるからこそ、首位攻防の一戦にすら選手たちの間で緊張感が生まれにくいのではないか、という趣旨の主張を展開したとみられているのです」(スポーツ紙デスク)

レギュラーシーズンを戦い抜いた末に得られる「1位」というアドバンテージが、CSという短期決戦で日本シリーズ進出権を失う可能性がある以上、廣岡氏のようにペナントレースの重みそのものが薄まることを懸念する声が出るのも無理はない。


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賛否両論のCS制度

もっとも、CS制度には擁護論も根強い。2位・3位チームにも最後まで優勝の可能性を残すことで、シーズン終盤まで消化試合を減らし、順位争いを盛り上げる狙いがある制度だ。

「実際、現在は2位・巨人が阪神を猛追する展開となっており、橋上秀樹監督代行も機動力を絡めた攻撃を評価するコメントを残すなど、勝負のギアを上げつつある。CS制度があるからこそ、こうした追い上げにも意味が生まれるという見方も成立するのです」(同)

一方で、過去にもCS制度を巡っては、リーグ優勝の価値をどう考えるかという議論が繰り返されてきた。

象徴的な“下剋上”、2010年のロッテ

CS制度を語る際、必ずといっていいほど引き合いに出されるのが2010年のパ・リーグだ。レギュラーシーズン3位だったロッテが、CSを勝ち抜いて1位のソフトバンクを退け、日本シリーズに進出。そのまま中日を破って日本一まで駆け上がった。ファンにとっては劇的な展開として記憶に残る一戦だが、廣岡氏が問題視する「短期決戦による下剋上」を象徴する事例のひとつでもある。
CS制度を巡る賛否は導入から20年近く経った今もなお平行線をたどっている。廣岡氏のような「ペナントレース絶対主義」派と、「短期決戦の緊張感こそがプロ野球の醍醐味」とする擁護派の溝は、今後も簡単には埋まりそうにない。今季もペナントレースの決着とCSの行方、両方の展開から目が離せない。

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