ベッキーを動かした緊迫の会見とLINE発言――莫大な違約金が突き動かした、成熟したタレントとしての再出発【スター失言史 第6回】

順風満帆な芸能活動が一夜にして暗転

芸能人や著名人の何気ない一言が、時に世間を揺るがし、築き上げてきたキャリアやイメージを大きく変えてしまうことがある。彼らはどんな代償を払い、いかにしてその窮地を乗り越えたのか。本シリーズでは、世間を騒がせた「失言」と社会的反響、本人たちのその後の歩みまでを振り返る。

CM14社・レギュラー10本の超売れっ子が一夜で暗転

元気で明るく、誠実なキャラクター。テレビで見ない日はないほど、バラエティー番組の女王としてお茶の間に親しまれていたベッキー。CM14社・レギュラー番組10本を抱える超売れっ子だった彼女のキャリアは、2016年1月に週刊文春によって報じられた「ゲスの極み乙女。」ボーカル・川谷絵音との不倫交際によって、一瞬にして暗転した。

報道を受け、彼女と所属事務所は迅速に緊急記者会見を開いた。ベッキーは関係各所へ謝罪しつつも「お付き合いということはなく、友人関係である」と明言した。彼女のこれまでの実績から当初はこの発言を信じる声もあったが、その約2週間後、1月21日発売の週刊文春が、会見前日に交わされていたLINEのやり取りをスクープした。

世間を嘲笑うLINEが白日の下に晒された瞬間

この記事によって、会見前夜に二人が交わしていた本音のLINE画面が公開された。そこには、世間を完全に嘲笑う二人の生々しいやり取りが残されていた。

「友達で押し通す予定笑」「ありがとう文春!」「センテンス スプリング!(文・春)」

この内輪ウケを狙った軽薄なフレーズが世に出た瞬間、日本中が騒然となった。会見で見せた謝罪の姿勢と、LINEでの発言があり得ないほど大きなギャップをはらんでいたからだ。

スポーツ紙の芸能担当記者は当時をこう振り返る。

「このメッセージの社会的インパクトは絶大でした。出演していた多くのCMがすべて見合わせとなり、4〜5億円ともいわれる多額の違約金が発生する異例の事態となりました」

また、夕刊紙記者はこう解説する。

「視聴者が最もショックを受けたのは『信頼の裏返し』でした。それまで彼女が築き上げていた『クリーンなイメージ』という大きな資産は、一瞬にして吹き飛び、深刻なダメージを受けることとなりました」

全レギュラー見合わせ 休業を経て復帰 結婚・育児と新境地へ

その後、彼女はすべてのレギュラー番組への出演を見合わせる形となり、数カ月間の休業を余儀なくされた。のちにテレビ番組での真摯な告白を経て復帰を果たし、現在は結婚を経て、新たなライフステージへと進んでいる。

この大きな試練は、ベッキーにとって「本当の意味での大人の表現者」へと成長するための、極めて重要な転換点となった。

「彼女はファッションやエッセイの執筆など、これまでにない表現の分野でも才能を発揮しており、知的な成熟を感じさせるタレントとして新たなファン層を開拓しています」(前出・芸能担当記者)

また、2児の母親として育児に奮闘する姿は、現代を生きる多くの女性たちの共感を呼んでいる。

(第7回に続く)

【関連】手越祐也に続いてベッキーも『イッテQ!』復帰!?「出るなら見ない」と厳しい声も…
【関連】【スター失言史】アーカイブ