村上宗隆、新人王レース首位 「速球に弱い」は誤算だった…97マイル超でMLBトップの衝撃



ハムストリング負傷から復活 それでもルーキー本塁打王を守る理由

ア・リーグ新人王争いに岡本も猛追!
順風満帆に見えたシーズンだったが、試練も襲った。5月末に右ハムストリングの肉離れで約1カ月の戦線離脱を余儀なくされたのだ。離脱前に20本塁打を積み上げていたとはいえ、1ヶ月の空白は新人王レースにおいて大きな痛手となるはずだった。

しかし、7月中旬に復帰すると即座にオールスター選出&ホームランダービー出場を果たし、復帰後も力強くアーチを重ねた。平均打球速度94.4マイル、バレル率20.6%というインパクトの破壊力は衰えておらず、離脱を挟みながらもルーキー本塁打王の座を一度も譲っていない。

村上が新人王レース首位 マクゴニグル、デローター、岡本が猛追

だが、残り2カ月となった新人王争いは一筋縄ではいかない。

現時点で最も安定した評価を受けているのは、デトロイト・タイガースのケビン・マクゴニグル(21)だ。OPS+128、fWAR3.8はルーキー全体トップクラスで、出塁率・安打数・二塁打数でも上位に並ぶ万能型として本命視されている。

そこへ猛烈な勢いで急浮上してきたのが、クリーブランド・ガーディアンズのチェイス・デローター(24)だ。打率.299、17長打はア・リーグ新人トップクラス。出塁率.379、長打率.522と目覚ましい数値を残し、直近15試合では打率.404、OPS1.004と完全に覚醒モードへ突入している。

一方、日本人対決として熱い視線を集めるのがトロント・ブルージェイズの岡本和真だ。岡本はルーキー本塁打数で村上を猛追し、打点でも新人トップクラスの数値を誇る。三振率の高さという課題はあるものの、「長打と勝負強さ」で村上の背中を追いかけている。

新人王レースは、「総合力」か「爆発的長打力」かという価値観そのものを問う争いになりつつある。

 「弱点」を武器に変えた男はイチロー、大谷に続

もし村上が新人王を獲得すれば、イチロー(2001年)、大谷翔平(2018年)に続く日本人3人目の快挙となる。

しかも、その価値は「日本人3人目」という数字だけではない。昨オフ、多くの球団が懸念した「メジャーの高速球への対応力」という評価を、メジャー最高水準の速球帯で覆したうえでつかむタイトルになるからだ。

29球団に見送られた男が、ホワイトソックスの低リスク契約からア・リーグ新人王へ──。残り2カ月、村上宗隆のバットがどこまでメジャーの常識を塗り替えるのか、全米の視線が集まっている

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