プロ野球選手会が熊本地震で緊急支援表明 "届く支援"へ問われる球界の本気度

プロ野球選手会HPより

7月28日、熊本県を震源とする最大震度7の地震が発生した。建物倒壊や火災、道路損壊などの被害が広範囲に及び、一部地域では停電や断水も発生。政府は発生直後から自衛隊や警察、消防による救命・救助活動を続け、給水活動や患者搬送にも当たっているという。被災地では避難生活を送る住民が今なお多く、猛暑の中での熱中症対策も課題となっている。

選手会、"先遣隊派遣"という異例の速さ

こうした事態を受け、日本プロ野球選手会は地震翌日の29日、公益社団法人Civic Forceと連携し、選手会ファンド(日本プロ野球選手会災害支援基金)から先遣隊の派遣および避難所向け物資支援を行うための手続きを開始したと発表した。

「Civic Forceは国内外の災害現場で緊急支援活動を専門に行う団体として知られ、現地のニーズを把握したうえで物資を届ける"先遣隊"方式を得意としている。対する選手会は『必要とされる地域へ確実に届ける』という趣旨のメッセージを寄せ、被災地の状況を注視しながら継続的な支援に努める方針を示しています。地震発生から1日というスピード発表は、球界の社会貢献活動としては異例の早さとされ、ファンにも賞賛と驚きが広がっています」(スポーツ紙デスク)

選手会ファンドとは何か

ちなみに、今回活用された選手会ファンドは、災害支援を含む社会貢献活動を目的に設立された基金で、選手の拠出だけでなく、全国の野球ファンから寄せられた寄付によって運営されている点が特徴だ。

「つまり支援の原資には、ファンの"思い"も少なからず含まれている。だからこそ、支援がどのように使われ、被災地にどう届いたのかという説明責任は、通常の企業CSR以上に問われやすい構造にあるとも言えるのです」(専門誌記者)

"届く支援"になるか、問われてきた球界の課題

一方でプロ野球界の社会貢献活動をめぐっては、これまでも「発表は華々しいが、実際にどこまで被災地に届いているか見えにくい」といった指摘がスポーツメディアやファンの間で繰り返しなされてきた。選手個々の年俸の高さと、災害支援活動の規模感とのギャップを指摘する声も一部には渦巻いている。

もっとも今回は、発生から1日というスピード感に加え、災害支援の専門団体であるCivic Forceとの連携を明示している点で、過去の"見えにくい支援"批判を意識した対応とも読み取れる。

実際に支援がどこまで、どのようなかたちで被災地に届いたかは、今後の選手会の発表を注視する必要がありそうだ。

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