元テレ東敏腕プロデューサーが語った「お笑いブーム終焉」と賞レース時代のリアル

『有吉の壁』『THE W』の終了に言及

話題はさらに、バラエティ番組全体の潮流へと広がる。『有吉の壁』や『女芸人No.1決定戦 THE W』(ともに日本テレビ)の終了に触れながら、佐久間は「少なくとも、お笑いブームっていう感じじゃなくなってますね」と断言。「お笑いは完全に定着して、どの分野でもお笑いは出てるがその分、お笑いのバラエティブームみたいな時代はちょっと終わりを告げていて」と、ブームの終焉(しゅうえん)を分析した。

『有吉の壁』は、2015年に不定期特番としてスタート。20年から水曜19時のレギュラー番組として定着してきたが、26年9月いっぱいでレギュラー放送を終了し、10月以降は特番としての形態に戻ると発表された。番組で有吉は「『有吉の壁』は1度終わって特番に戻ります」と宣言し、出演の芸人たちは「えー!」と一斉に悲鳴を上げた。 

終了理由について、有吉は「やっぱり皆さんじゃお年寄りが誰も見てくれていませんでした。もっとお年寄りに好かれる芸人になってほしかったです。子どもばっかり見てました」と自虐混じりに語り、共演芸人たちを苦笑させていた。

一方、『THE W』は、日本テレビが女性芸人に特化して行ってきた賞レースで、同局が会見で「一定の役割を果たした」として終了を明言。女性芸人の発掘と知名度向上に貢献してきたが、番組側は今後の新たな企画や枠組みを模索していく方針を示している。『有吉の壁』と同じ日本テレビのバラエティ枠で長年結果を出してきた立場として、番組終了ラッシュの中でお笑いバラエティの地殻変動を体現する存在となっている。

ファンの視点がコンテンツから個人へ移っている現状

佐久間が「お笑いのバラエティブームが終わった」背景として挙げたのが、賞レースの拡大だ。「今ってどっちかというと賞レースがすごいから。賞レースでみんな、売れるから」と指摘し、「だからやっぱり、お笑いファンっていうより芸人ファンが多いよね」と、ファンの視点がコンテンツから個人へ移っている現状を説明した。

また、ダウ90000の蓮見翔によるギャグにも言及し、「だから(ダウ90000)蓮見くんの『お笑い流行ってない』っていうギャグがなんか徐々に予言みたいになってきてるっていうか」と語る場面も。

「お笑いが本当に流行ってた時代って、5年前とか10年前ぐらいじゃないかな?」

さらに過去を振り返る佐久間は「お笑いが本当に流行ってた時代って、いつだろうな? あの頃じゃないの? バラエティ番組がたくさんあった5年前とか10年前ぐらいじゃないかな?」とし、「(ダウンタウン)松本さんの企画もどんどんあってっていう。その頃がたぶん一番だと思うんだけどね」と回顧していた。

現在の状況については、「今は本当、どっちかっていうと完全に定着しつつ、お笑いの要素はいろんなところで生かされながら、芸人ブームというか、芸人ネタブームみたいなのがあるっていう感じなんじゃないかな?」と整理。「だって芸人の単独のクオリティと面白さはすごいからね」と、個々の芸人の実力自体はむしろ高まっている点も強調した。

【関連】鬼越トマホーク謝罪動画の余波! 「言い訳多いな」有吉弘行の苦言に「第三者がここまで言う必要があるのか」の声も