『今日から俺は!!』で人生が変わった――嶋大輔が明かす『男の勲章』再ブレイク秘話

嶋大輔(C)週刊実話Web

人生最大のどん底を救った中野英雄の一言

嶋はロックバンド『横浜銀蠅』のコンサートを見に行ったときにスカウトされて17歳で芸能界入り。「銀蠅一家」としてデビューし、最初の芸能活動は俳優としてのドラマ出演だった(TBS系ドラマ『茜さんのお弁当』)。’13年、芸能界を引退し政界転身を表明するが断念。’17年には医療バラエティー番組に出演した際、糖尿病で「余命4年」の診断を受けている。

――今年で芸能生活45周年の嶋さんですが、人生をグラフにすると一番のどん底はいつ頃になりますか?
やはり’13年から’16年の2年半ですね。自分で判断したことなのですが、芸能界を引退して政界に転身しようと試みました。家族にも大きな迷惑をかけ、結局は断念。別に悪いことをしたわけじゃないのに対人恐怖症のようになり、マスクをしないと出掛けられなくなりました。2度と芸能界に戻る気持ちはなく、太陽光パネルの営業などサラリーマン的なことをしていたんです。

――何がきっかけで復帰することに?
引退してからは大好きなゲーム(龍が如く)を封印していたのですが、あるとき、新作が出るということで久々に購入したんです。そしたら、昔から仲の良い俳優仲間のヒデ(中野英雄)が新作のパッケージに載っていまして。そこでジェラシーというか、複雑な感情が芽生えた勢いで電話しちゃったんですね。引退以降、一度も連絡してなかったのに…。そしたら、ヒデはいきなり「お前、いつ戻ってくるんだよ」と。復帰など頭の隅にもなかった僕は「何を言ってるんだ?」と混乱していると、「とにかく1回来い」と呼び出されたんです。忘れもしない、新宿の某ホテルのラウンジでした。そこでもヒデはバーッと話してきて、「えっ、俺って戻ってもいいのか…」となったんです。

――中野さんとはどんな仲だったんでしょう?
お互いに若い頃はヤンチャしてたし学年も同じ。ヒデは劇団『一世風靡』の出身ということでウマが合ったんでしょうね。一緒にナンパや旅行をするなど、いつもつるんでいました。

――そうすると、復帰の翌年に余命宣告を受けたわけですね?
驚きましたが、実は糖尿病というのはその前から分かっていたんです。最初に病院で検査したら(糖尿病を判定する数値の)HbA1cが11・6で「即、入院」とお医者さんに言われて。そのときは仕事が入っていたので運動と食事療法、薬を服用して治療し、今は数値が6.0以下まで下がりました。128㌔あった体重も30㌔以上落としました。

――ライザップのCMも印象的でした。
家族の支えも大きかったですね。妻(幸江さん)は食事のときに鍋料理など低カロリーのメニューを用意してくれて、肉料理を食べる子どもたちとは食事の時間を別にするなど大変だったと思います。

――ところで、シングルデビューが’82年ということは、中森明菜、小泉今日子などアイドル全盛の“花の82年組”なわけですね。
その括りにしてもらっていいんでしょうかね? 歌手としては確かに’82年デビューなんですけど、僕は完全に隔離されてましたから。『ザ・ベストテン』(TBS系)などの歌番組に出ても端っこに追いやられるし、楽屋も一番遠くにされてました。生放送では歌い終わるとソファ席に座って他の方の歌を聞いてるんですけど、アイドル同士は電話番号を交換したり会話に花が咲いてるのに、僕は銀蠅一家として「しゃべるな、笑うな、見るな!」が鉄則。まっすぐ正面を見て耳をダンボにしてました。松田聖子さんや河合奈保子さんが隣に座っても「イイ匂いだなぁ」と思いながら正面を睨むしかなかったんです(笑)。

――45周年の記念イベントは予定していないのでしょうか?
僕は節目みたいなことをあまり気にしないので、これまで何十周年みたいなことは一度もやってこなかったんです。唯一、還暦のときに記念ライブはやりました。でも、ちゃんちゃんこではなく、赤い特攻服を着たんですけどね。ただ、ファンの方から「ファンクラブはないのか」と聞かれることが多くなったので、一度解散していたファンクラブを35年ぶりに立ち上げ、今年の誕生日に記念のイベントをやりました。いわゆるファンミーティングというやつで、往年のファンの方にたくさん集まっていただいたんです。そこで、何かプレゼントしようと、男の勲章を歌っていた当時の衣装があったので、クイズを出してプレゼントしました。

――オークションではなく?
はい。「そんな大事な物をあげちゃうの?」とファンの方には驚かれましたが、それが僕の精いっぱいの感謝の気持ちだったんです。あと、メンバーが全員オーバー60の新しいバンド『SHINE A LIGHT(シャイン ア ライト)』というのを組みまして、目下新曲を作っている最中です。間もなくお披露目できると思いますので、楽しみにしていてください!

「週刊実話」7月23日号より

嶋大輔(しまだいすけ)=1964年5月22日生まれ。兵庫県西宮市出身。’82年『Sexy気分の夜だから』で歌手デビュー。’88年、スーパー戦隊シリーズ『超獣戦隊ライブマン』(テレビ朝日系)で主演。長女は女優の彩島圭叶。X:@daisukeenjoy