養子の子は皇位継承権あり 皇室典範改正案に「立法府の総意から逸脱」の批判、愛子さま天皇待望論にも影響

養子の子は皇位継承権あり

取りまとめ案では、女性皇族が結婚後も身分を保持する案については、「婚姻後は皇籍を離脱するとの現行制度の下で人生を歩んで来られたことに鑑み、経過措置として、皇族の身分を保持するか否かについて、そのご意向を尊重するなど一定の配慮をすべきである」とする一方で、議論となっていた結婚した女性皇族の配偶者と子に皇族の身分を与えるかどうかについては触れなかった。

旧宮家の男系男子と養子縁組し皇族として迎える案については「昭和22年10月に皇籍を離脱したいわゆる旧11宮家の皇族男子の子孫である男系の男子の方々を対象にして、具体的な制度設計を行うものとする」とした上で、養子となり得る者の年齢や養子本人が皇位継承資格を持たないことなどの条件を付けた。

森衆院議長は立法府の総意案がまとまった段階での記者会見で、「養子となった旧11宮家の男子は皇位継承権を持たない。男の子が生まれれば皇位継承権を持つ」と発言し波紋を呼んだ。

森衆院議長は「(養子の男子は)皇位継承資格を有する皇族になるという意味であり、現行法の解釈を述べた」との談話を発表し、火消しに追われた。

政府が改正案要綱を提示 朝日・読売も懸念示す異例の事態

6月25日、政府は立法府の総意を踏まえ、衆参両院の正副議長と各党の代表者による全体会議に皇室典範改正案の要綱を示した。

現在の皇室典範12条では「皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる」と規定されているが、これを「天皇及び皇族以外の者との婚姻によって皇族の身分を離れることがないものとする」と改正する。

女性皇族が皇族の身分を離れようとするときは、本人の意思により皇族の身分を離れることができるとの付則が設けられた。

また、皇室典範9条で「天皇及び皇族は、養子をすることができない」と規定されているが、改正案では、例外措置として、「皇族男子であった者の嫡男系嫡出の子孫である年齢15年以上の男子(旧11宮家の男系男子)であって、配偶者及び子がないものに限り、養子とすることができるものとする」とした条文、「皇族数の確保の状況等を勘案し、必要があると認められるときは、30年ごとに見直しが行われるものとする」とした付則も設けられた。

養子で皇族となった男系男子については「皇位継承資格を有しないものとする」とする一方で、養子の子どもが男子なら皇位継承資格を有することが明記されることになった。