「今後100年出現しない」大谷翔平級の逸材とは? 小関順二が期待する次世代スター

『2026年版プロ野球問題だらけの12球団』草思社、1,700円(本体価格)

『2026年版プロ野球問題だらけの12球団』草思社、1,700円(本体価格)著者:小関順二
こせき・じゅんじ:スポーツライター。1952年神奈川県生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒業。プロ野球のドラフト(新人補強)戦略の重要性に初めて着目し、野球メディアに「ドラフト」というカテゴリーを確立した。

阪神、巨人、日本ハム、楽天…球界の未来を担う逸材群

──今季ヤクルトの奮闘が目立ちます。
小関 今季のレギュラーは捕手=古賀優大、鈴木叶、一塁手=オスナ、二塁手=内山壮真、伊藤琉偉、三塁手=武岡龍世、赤羽由紘、遊撃手=長岡秀樹、外野手=サンタナ、岩田幸宏、増田珠、丸山和郁という顔ぶれ。この中で昨年のレギュラーはオスナ、サンタナ、長岡の3人だけです。長く主体だった中村悠平(WBC代表)は今季19試合出場も、山田哲人はまだ0試合(6月9日現在)。経験の浅い若手にバント不要を指示、伸び伸び野球を展開する池山隆寛監督の采配には、かつての恩師・関根潤三氏の影響が色濃く感じられます。投手は新外国人のキハダがストレート主体の攻撃的ピッチングで抑え役を演じ、先発陣の山野太一、松本健吾、高梨裕稔など技巧派を使い回す手腕はかつて“再生工場”の異名をとった野村克也氏のよう。絶対的な主砲、村上宗隆(ホワイトソックス)を欠きながら、序盤戦、阪神と優勝を争う姿はシーズン前、まったく想像できませんでした。

──注目している選手は誰ですか?
小関 侍ジャパンの主砲・村上、岡本和真(ブルージェイズ)がメジャーに渡ったあとの後継者を託せるスラッガータイプの登場に期待したいですね。阪神の佐藤輝明、森下翔太は、近い将来のメジャー挑戦が予想されるので、さらに若い立石正広(阪神)、石塚裕惺(巨人)、有薗直輝、柴田獅子(ともに日本ハム)、黒川史陽、平良竜哉(ともに楽天)らに期待したい。特に柴田は、“今後100年出現しない”と言われている大谷翔平の二刀流の可能性を感じさせる逸材といっていいでしょう。

──後半戦の予想をお願いします。
小関 セ・リーグは、ヤクルトが対戦を重ねて新戦力の特徴やクセが相手チームに伝わってからの戦い方で順位が変わってきそうです。一方、巨人は阿部慎之助監督が長女への暴行容疑で逮捕・釈放され、そのまま辞任するという、まさかの事態に見舞われました。長嶋茂雄氏の愛弟子だった阿部前監督に対し、後を継いだ橋上秀樹監督代行は、野村克也氏のID野球の流れをくむ頭脳派。チームの野球の質が、がらりと変わる可能性があります。則本昂大を、リリーフへ回すのか。大城卓三と岸田行倫で併用してきた捕手を固定するのか。短期決戦のベンチワークで、どんな選手起用を見せるかも見ものです。パ・リーグは、ソフトバンクに8連敗を喫した日本ハムが、ここからどう巻き返すかが見どころです。
(聞き手/程原ケン)

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「週刊実話」6月25日号より