麻生太郎頼みの船出が招いた孤立…高市早苗「女性初の首相」を待ち受けたイバラ道【歴代総理とっておきの話】

独断で“一発勝負”の衆院解散

維新は連立合意の“絶対条件”として、衆院議員の1割定数削減を掲げ、この実現に執念を見せたが、自民党内はほとんどやる気なし。今日に至るまで高市には、法案成立への突破口を切り開く覚悟がないように感じられる。

維新は合意文書に盛り込んだ「ガソリン税の暫定税率廃止法案の成立」および「高校授業無償化実施」の二つを“達成”したものの、現状は「満額回答」からほど遠く、維新内部に今日でも不満の声がくすぶり続けているのは、読者諸賢ご案内のとおりである。

かく迷走気味の政権運営ではあったが、個人として「日本初の女性首相」の人気は高く、高市は内閣支持率の高さを借りて“一発勝負”に出ることになった。

今年1月の通常国会の冒頭で、高市は麻生にさえ何ら事前の相談をせず、独断で衆院の解散に踏み切ったのである。

結果は、これまでのように公明党との選挙協力体制を構築できなかったが、予想外の単独過半数を大きく超える自民党の歴史的大勝となった。

いったい何が、こうしたとんでもない結果をもたらせたのか。
(文中敬称略/この項つづく)

「週刊実話」7月2・9日号より

小林吉弥(こばやし・きちや)

政治評論家。早稲田大学卒。半世紀を超える永田町取材歴を通じて、抜群の確度を誇る政局・選挙分析に定評がある。最近刊に『田中角栄名言集』(幻冬舎)、『戦後総理36人の採点表』(ビジネス社)などがある。