昨季32発男の"値札"が跳ね上がった――カブス失速で鈴木誠也がトレード市場の主役に躍り出た理由

シカゴ・カブス公式インスタグラムより

シカゴ・カブス所属の鈴木誠也外野手(31)の去就が、米球界でにわかに熱を帯びている。チームの急失速を受け、米大手スポーツメディアが「今夏の移籍市場の目玉」として鈴木の名前を挙げ始めたのだ。

カブス、まさかの3連敗で貯金消滅

鈴木は6月11日のロッキーズ戦で10号満塁本塁打を放ち、チームを勝利に導いたものの、カブスは前日10日時点ではロッキーズに2-3でサヨナラ負け。これで3連敗となり、34勝34敗の5割に後退した。

5月8日時点では27勝12敗と好調で「プレーオフ進出は間違いない」とまで言われていたが、そこからわずか1か月で最大15あった貯金はすべて消滅。ナ・リーグ中地区では首位ブルワーズに8ゲーム差をつけられる4位に沈み、直近29試合では7勝22敗と大きく負け越した。

32発男の"値札"が跳ね上がる理由

そこで急浮上したのが鈴木のトレードだ。米『ジ・アスレチック』のケン・ローゼンタール記者は、カブスが低迷から脱せなければ鈴木が移籍市場で人気物件となり、複数球団による争奪戦に発展する可能性をリポートした。

鈴木は今季、WBCで痛めた右膝の影響もあり打率.247、10本塁打(6月11日時点)と本来の爆発力を見せ切れていない。

それでも昨季は32本塁打・103打点をマークし、メジャー通算でも96本塁打と実績は折り紙付き。さらに今季が5年8500万ドル契約の最終年にあたるため、獲得側に長期の財政負担が残らない点も大きな魅力とされている。

名乗りを上げる6球団

報道によれば、右の強打者を求めるフィリーズに加え、レイズ、ガーディアンズ、ホワイトソックス、ロイヤルズ、カージナルスも、状況次第で候補に浮上し得るという。いずれもポストシーズン争いをにらみ外野と打線の厚みを求める球団で、短期決戦で一発のある右打者は市場価値が高い。

米『FanSided』のザカリー・ロットマン記者も「数週間前までは鈴木のトレードに現実味はなく、ばかげた話に感じられた。しかし敗戦を重ねるにつれ、それが現実的な話になっても不思議ではない」と指摘している。

最後のカギは本人の「拒否権」

ただし鈴木の契約には全30球団に対するトレード拒否権が含まれており、最終的な決定権は本人にある。今夏のトレード期限は例年より数日遅い、米東部時間8月3日午後6時に設定された。

カブスの低迷が続くほど、強豪球団で勝負したい鈴木側の選択肢も広がる。チームの危機は、そのまま今夏のメジャー移籍市場で「日本人スラッガー」が主役の座に躍り出る可能性を高めている。

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