生成AI活用率は大企業63%、中小は29% 帝国データバンク調査が示す格差の実態

デジタル格差が浮き彫りに

現在、世界中で注目されている「生成AI」は、ビジネスシーンにおいて導入や対応の遅れが企業の将来を左右するといわれている。

帝国データバンクが5月に発表した「生成AIに関する企業の動向調査(2026年3月)」によると、業務で生成AIを「活用している」という企業は34.5%だった。ここで注目されるのが、規模が大きい企業ほどAI活用率が高い傾向が明確に表れたことだ。

大企業63%に対し中小は29%の深刻な格差

「活用している」とした企業を従業員数別で見ると「1000人超」が63.6%、「301~1000人」でも51.9%と高水準。一方で、「5人以下」は29.6%にとどまっている。

活用企業の9割が「業務への効果が出ている」

また、活用している企業の約9割が「業務への効果が出ている」と回答。主な活用業務は「文章の作成・要約・校正」が最も多く、「情報収集」「企画立案時のアイデア出し」と続き、現時点では業務判断そのものの代替というより、情報整理や文章化など、判断の手前にある業務の補助として用いられているようだ。

悪影響ないのに中小が躊躇する本当の理由

ただ、中小企業の経営者がAI導入を躊躇している理由が、トラブルや経営への悪影響だという。この点に関しては、悪影響・トラブルは「ない」が67.7%と最多で、「AIを使いこなせる社員と使いこなせない社員の間で、能力や成果の格差が拡大した」が18.8%に上った。

また、懸念・課題では「情報の正確性」が最も高く、「専門人材・ノウハウ不足」「活用すべき業務の範囲」などが続いた。

導入より「使いこなす仕組みづくり」が鍵

今後、中小企業がAIの導入を進める上では、政策面で情報管理や検証手順、ルール整備に関する実務的な支援が必要になるだろう。企業を取り巻く生成AIは導入そのものの有効性よりも、使いこなすための仕組みづくりが、成果を左右する段階に入っているといえるのかもしれない。

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